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100年前の女の子

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船曳由美 著
平成22年(2010)6月14日(初版発行)
定価:1680円(税込み)
発行所:講談社


明治42年(1909)年に生まれて
明治・大正・昭和という時代を
実母の愛を知らず、けなげに生きた、
少女テイの成長物語- - -。
「おしん」を思わせるような母親の
回想を、娘である著者が聞き書きを
もとに、時代の息吹を織りまぜ、
ひとつの物語へとたかめあげた。

栃木県足利市高松村。冬は空っ風が
吹きすさぶ寒村の四季折々の風景と、
年中行事。
正月にはお正月様をお迎えし、十五夜
には満月に拍手(かしわで)を打つ。
神を畏れ、仏を敬う心を誰もが持って
いた時代の「日本の村の暮らし」が
鮮やかに描き出される。

著者紹介:

1962年東京大学文学部社会学科卒。
平凡社に入社。
雑誌「太陽」に創刊時より
係わり、全国各地の民俗、伝統行事
を取材し、後に単行本とする。

1986年集英社に入社。
1999年退職後フリー編集者

「今週の本棚」
 毎日新聞平成22年(2010)6月27日付け
 に掲載された丸谷才一氏の書評です。

 メモ:丸谷才一
   山形県鶴岡市出身の小説家、文芸
   評論家、翻訳家。
   1950 東京大学(英文科)卒、
        同大学院修士課程に進む。
   1998 藝術院会員
   2006 文化功労者