図書紹介(その2) 本文へジャンプ
図書紹介-C


集英社新刊

「国連」「憲法9条」の原点がここに


『永遠平和のために』

Zum ewigen Frieden

イマヌエル・カント
   (1724〜1894) 著
      池内 紀 訳


総合社・発行 集英社・発売

2007年11月26日(月)
集英社より発売
     ☆ 定価1365円


「戦争状態とは、武力によって正義を主張するという悲しむべき非常手段にすぎない。」

「平和というのは、すべての敵意が終わった状態を指している。」


「永遠平和は空虚な理念でなく、我々に課せられた使命である。」


上記はカントの珠玉の名言抜粋ですが、カントの数々の名言と、日本を代表する写真たちの作品が出逢う、奇跡のコラボレーションを小冊子に纏めてあり、高校生にも読める好著。

この本の発行企画者によれば、改憲論議が盛んとなっている今日、若い人たちに、ぜひ、自分で考え、自分の意見を持ってもらいたい。すなわちこの本はその手がかりの、元の元になる本と捉えて貰いたいとのことである。

鉄のサムライ 音楽ホールをつくる

 〜鉄鋼マンが挑んだ、音楽の殿堂・
   紀尾井ホール設立2000日の苦闘


紀尾井ホール 元支配人 林 隆男 

発行所: 株式会社 青志社
       2008年11月28日 第1刷発行
定価: 本体1600円+税

紀尾井ホールは新日鉄の20周年記念事業の一環として「発掘・創造・育成・交流」を基本コンセプトとして設立された音楽専用のホール。
(東京都千代田区紀尾井町6番5号)
(クラシック専用の中ホール800名、
       邦楽専用の小ホール250名)

本著は鉄鋼マンの著者が今や一流ホールとして高い評価を得ている音楽専用の「紀尾井ホール」設立にまつわる苦労話。
ホール設立後は新日鉄文化財団事務局長として、またホールの支配人としても重責を果たした云わば著者の自分史の一部となりうる好著。これからホール建設にかかわる人達にとっての参考になることは間違いありません。

「ひとつの町のかたち」


遠藤めぐみ : 著
発行所 : 書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)
2006年5月27日 : 第一刷発行
定価 : 1,200円 + 税

著者紹介 : 1962年茨城県生まれ。
1980年、御茶ノ水女子大学児童文学科入学を契機に文京区に移住。
1986年、東京大学大学院教育学研究科修了。
英国ケンブリッジ大学国際夏期学校にて英文学を学ぶ。
詩誌「AUBE]同人。、タウン誌「空 kuu 本郷/小石川/白山 街の本」同人。

「この町でともに暮した人々や、この町の美しいものすべてが、ページをひらけば甦って再び生きることのできるように、この本を創りました。」 (著者あとがきより)



























5年前(2006年)に出版されたものだが、内容は今読んでもなるほどと感じられる事が殆どで、この地域の昔を思い出すには打って付けの好著です。

「目黒の兎」の高等学校同級生(お茶の水大学を卒業し、現在札幌市に在住)の方からの推薦図書です。

図書紹介下記の通り。
「ひとつの町のかたち」
について


ヒートアイランド化した東京都心の文京区にも昔ながらの仄々(ほのぼ)のとした生活空間が在ったことを追想した日記形式の作品。

上の地図は文京区「かすが村」〈春日村)だが、文京区の文字通り、東京大学を始め、東京教育大学(現筑波大学)、及びその附属・小・中・高などに通ったゆかりの方たちも多い地域です。

「森鴎外」観潮桜跡、「夏目漱石」旧居跡(猫の家)、「樋口一葉」桜木の宿など、文豪ゆかりのスポットも数多くあります。

通りの名が「かすが通り」、「不忍通り」、「本郷通り」の沿線の町の物語だが、シニアーの方々には元都電の16番・17番・20番が通っていた通りと云うほうが分り易いかも知れない。