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図書紹介(その2)
図書−4


歌集 「残照」 (ざんせう」

   永 山 満 寿 (ながやま みつじゅ) 著


   発行所 短歌研究社  
   平成19年(2007)1月25日 印刷発行
   定価2625円(税込み)


目黒の兎の附属高校時代の恩師「永山勇先生」の奥様の歌集です。
奥様の卆寿に至る90年に加え永山先生の在りし日のお姿を思い浮かべる歌も多数あります。
お三人のお嬢様方に囲まれた暖かいご家庭の雰囲気がそのまま伝わってくるような、ほのぼのとした歌が随所に詠まれております。






「国語の研究と教育」

   永山 勇 著  (東京文理科大学昭和10年卆/
                元山形大学名誉教授・文学博士)

   発行所 株式会社近代文芸社   
   第一刷  2000.12.15

上記永山満寿様の歌集「残照」が上梓されたのを機に、
永山勇先生の著書を再読しました。第一刷が発行されてから七年経ちましたが、内容は今でも充分通用します。
昨今巷では敬語のあり方についていろいろ議論されていますが、既にこの著書の第T章「国語をめぐって」の中に「敬語のはたらきと敬語の使い分けについて」の記述があります。
他にも「方言」や「国語教育」について様々な角度から「日本語」を探ることにより、的確に国語教育のあり方についてふれており、国語を指導する先生方にも貴重な著書の一冊となっております。



プラント輸出
   ロマン街道を行く

   石川 隆著 (元三菱重工業株式会社常務取締役)

   発行所 株式会社 文芸社
    第一刷 2004.9.15


世界水準の発電機・タービンほか多岐に亘る重機械の輸出当事者としての苦心談を素人にも分り易い軽やかなタッチで表現。

如何に相手先との交渉を進めたか、場合によっては時間を掛けて辛抱強く人間関係作りから始め成約に至る苦労話が沢山載っている。


一番面白かったのは台風下でのフィリピンでのVIP出迎えの1件。
水で浸かった道路を高級車が立ち往生するのを尻目に、馬車でホテルへ悠々と送り届け、そのことが後の商談に有利に働いた場面。


日本はスウェーデンになるべきか

高岡 望 著
平成23年(2011)1月5日 第一版第一刷
発行所: PHP研究所
定価:   本体720円(税別)


リーマン・ショックは市場機能重視の「小さな政府」に暗い影を落とし、深刻化したギリシャ危機は「大きな政府」の問題点を露呈した。

では、日本はどうするのか?万能薬とはなりえないが、一つの答えが「スウェーデン・モデル」である。同じ大きな政府の中でも、この国の財政は健全で、「世界トップクラスの所得・国際競争力」を誇り、年金・医療・雇用・税制にも個性的な政策が並ぶ。

今、決定的に重要なのは、日本との立場の違いを明確にした上で、スウェーデンという国を深く多面的に理解することなのだ。 (表紙カバー裏面より)


著者によれば、スウェーデン議会の公開セッションの際には大多数の議員が同国が果たすべき国際的役割を力説するという。そのような発言が選挙で票を得ることに繋がる判断があるからであろう。
選挙民向けの内向きの利益誘導をアピールしないと当選がおぼつかないという国とは、有権者の政治意識に異なるものを感じるそうだ。まさに同感である。



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