2001年2月03日更新

《ポジフィルム》

ィルム現像後、撮影した色をそのまま見ることの出来るフィルム。カラースライド、カラートランスパレンシーなどと呼ばれることもある。黒白のポジフィルムも存在するがあまり一般的ではない。
ネガフィルムは反転画像のため、どのような色で撮影されているかひと目で確認することが出来ないが、ポジフィルムはひと目で色が確認出来るため、印刷原稿や、プリントの原稿にする場合に撮影者の意図を印刷会社やプリントラボへ伝えやすい。プロのカメラマンは印刷原稿となるものを、すべてこのフィルムで撮影する。プロ用のデジタルカメラによる撮影も増えつつあるが、まだポジフィルムによる撮影が主流となっている。
アドバンストアマチュア(以下アドアマ)もポジフィルムの愛好者が多い。理由はプロのカメラマンが使用するのと同じで、プリントする際に撮影した色や意図をしっかりと伝えられるというメリットを考慮している。
製品としてはコダックから発売されているエクタクロームシリーズ、コダクロ−ムシリーズ、富士写真フィルムのプロビア、ベルビア、センシアなど、コニカの森羅などがある。コダック、フジはさまざまな製品を出しており、製品ごとに撮影のための光源、ISO感度、色調などに特徴がある。
小さな写真店ではポジフィルムを販売していない店も多いが、新宿などのカメラ量販店、国道沿いに展開をするカメラ販売チェーン店などで入手することが出来る。アマチュア用とプロ用があるが、色の管理の厳しさ以外には大きな違いは無い。色の管理といってもプロ用は商品撮影の微妙な色の違いを求めるプロカメラマンのニーズにこたえるためのもので、アマチュア用の色が悪いということはない。プロ用フィルムは品質期限が短く、保存条件も厳しいため、一般の人にはメリットが少なくアマチュア用の使用をお勧めする。ちなみに私はコダックのアマチュア用を使用している。
現像はポジフィルムを販売している店では100%受け付けてくれる。店頭で受け付ける人に知識が無いとほかの現像ラインにまわされてしまうケースもまれに見る。誤った現像をされるということは無いが、予定よりも多くの日数がかかってしまうケースもあるので、信頼出来る店を選んだ方がよい。
コダックのコダクロームシリーズ以外のポジフィルムはE-6またはE-6互換の現像ラインで処理される。大都市にはこの現像ラインを持つラボ(写真現像所)があり、翌日か、翌々日には現像の仕上がりを手にすることが出来る。ラボの無い都市でも1週間以上かかることは無いだろう。また大都市にはプロラボといわれるプロカメラマン向けにポジフィルムの現像サービスを行うところがあり、こちらでは早いときで2時間後に仕上がりを受け取ることが出来る。プロラボは敷居が高いと思う人も多いが、経験豊富なスタッフからのアドバイスを受けることも出来、活用しない手はないだろう。価格は一般のお店でも、プロラボでも違いはなく、36枚取り1本購入して現像まで行い1500円程度である。
コダクロームシリーズはK-14という処理ラインで、日本には東京と大阪に現像ラインがある。一部のプロラボ店頭では翌日には仕上がりを手にすることが出来るが、そのほかの地域では現像に1週間くらいかかることを覚悟した方がよい。色調の重厚さや、よい条件で保存をすればほかにフィルムに比べ退色(色が変化してしまうこと)が少ないなどの特徴をもち、根強いファンを持っている。
プロラボについては「堀内カラー」(独立系)、「イマジェックス」(コダック系)で検索をかければ、見つけることが出来るだろう。