日本人の敗者心理
産経新聞(H18年9月23日)によれば、米国民主党のエバンス下院議員は、在米韓国系団体「慰安婦問題ワシントン連合」やカリフォルニア州選出の日系議員マイク・ホンダ議員(民主)と連携し、「慰安婦」対日非難決議案を下院本会議に提出し、その採決を目指すとのこと。また日系議員ホンダ氏は「日本はこの悲惨な事に対する謝罪を拒絶している」と言い、強くこの法案を支持しているとのこと。
米国で日系議員として活動し、一般米国民の支持を得るには 母国である日本の非難をせねばならぬとはなんとも悲しい事だ。
日系米人であるホンダ氏には、事実を調べた上で行動を起こしてもらいたかった。しかし、彼は日本叩きの材料を見つけたとして喜んでいるのかもしれない。
最近の米国人を始め外国人(政治家、記者、評論家、大学教授等)には、事実を誤認したまま日本を非難している状況が多くなってきている。実態の調査をしないで日本非難をする者は、事実誤認かどうかには関心が無く、意識的に利用することにより利益を得る者たちであろう。
我が国は何を言われても負けた国の悲しさか、外交力の非力と反論してこなかったことにより、我が国は叩かれ易い国になってしまった。何しろ国内にすら外国からの非難に迎合する政治家やら進歩的文化人達がおり、メディアがあるのだから、外国人が事実の調べもせずに日本非難をするのは驚くには当らない事かもしれない。
今度新発足した安倍内閣には、広報担当の首相補佐官を設置したとの事、活躍を期待すること大である。
最近、我が国民の間に再び敗戦国心理がはびこりだしたと、西尾幹二氏は言う注(1)。
敗戦国心理とは強いものに媚びへつらう心理を言う。へつらいの仕方を自分で次から次へと編み出し、強いものが「するな」という内容を言わないのに、自分でしてはいけない事を考えて拡大解釈し、自分で自分を縛っていく心理である。へつらいの内容を自分でどんどん考え出す。
西尾氏はこの様な心理を敗戦が生み出したと言っているが、強いものに媚びへつらい、強いものに巻かれる心理は、我が国には昔から存在していたように筆者は思う。徳川300年の間に培われてきたのではないだろうか。
第二次大戦後は負けたアメリカにへつらい、現在は中国や韓国にまでへつらう。この心理を直すのは容易ではないだろう。
また、日本人の悪用されやすい性格として、「反省」したり、「すぐに謝る」習性があるのではないか。日本人は、何か指摘されると、まず自らを「反省」し、また自分が間違っていなくても謝って済むなら「すぐ謝る」癖が付いているのではないか。
しかし世界の生存競争社会では「反省」をしたり、「謝る」と悪者にされ、責任を取らされることが多いのが常識だ。特に政治家や外交官の発言には十分なる慎重さが要求される。そのような事にならないためには、我が国の正しい歴史と伝統を学び、誇りを持つことが重要ではなかろうか。教育の再生がなんとしても必要な所以である。
新発足の安倍内閣には、教育担当の首相補佐官が設置された。大いなる活躍を期待する。
注(1) 西尾幹二 : 「正論」 , 平成18年10月号 , 280頁
(2006/09/30)