遺言・相続について


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@ 遺言

A 遺産分割協議

 

T 遺言

  遺言しようとする者が、死亡した後の財産の処分や葬儀を取り扱う者,祖先の祭祀を主催する者を指定したり,他に遺言において可能な法律に定められた法律効果を発生させようとする意思を,法律に定められた方式に則って書面に固定したものが遺言です。

遺言書の種類には


 
@自筆証書遺言(民法968条)
 A公正証書遺言(民法969条)
 B秘密証書遺言(民法970条)
 C危急時など特別方式の遺言(民法976条〜984条)

 
等があるのは良く知られています。

この内

 
 
@自筆証書遺言,B秘密証書遺言は,家庭裁判所の検認が必要です。
 その場合,被相続人の死亡した住所地の家庭裁判所に申し立てをします。
 遺言書検認申立書の書式は,家庭裁判所に備えてありますので,その書式に従って記入することになります。この申し立ては,遺言書の保管者が,相続の開始を知った後(被相続人の死亡を知った後),又は,保管者がいない場合は遺言書を発見した相続人が,遅滞なく(なるべく早く)家庭裁判所に提出して検認を請求しなければならないことになっています。これを怠ると,5万円以下の過料に処せられます。
                                

 申し立てに必要な書類は,財産目録や被相続人の除籍謄本・戸籍謄本等ですが,家庭裁判所に事前確認してください。

 Aの公正証書遺言は,家庭裁判所の検認が不要です。
 
 検認とは、遺言書に対する偽造や破棄等の不正行為を防止するために行われる証拠保全手続であって,遺言の内容の有効,無効が判断されるわけではありません。

   自筆証書遺言は,時や場所を選ばずに考えがまとまった時に作成できますし,考えが変わった時にも新たに作成するだけで以前の遺言の変更が可能です。ただし,作成する上での要件が厳格に定められていますので,その要件を満たしていなければ遺言が無効になることもあります。

 ただし,遺言としては無効でも,無効行為の転換として,他の法律行為として有効であると認められる場合があります。たとえば,無効な遺言状による遺贈を,死因贈与契約としては有効であると認める場合です。(東京高裁昭和60年6月26日判決,東京地裁昭和56年8月3日判決,水戸家裁昭和53年12月22日審判)

 遺贈と死因贈与契約は,一方的に撤回することができます。(書面による場合でも,民法554条により遺贈として民法の規定が準用されるので,実質的に遺贈と同様に,死因贈与契約にも,民法1022条が準用されるというのが判例の見解です。)

 つまり,遺言は,遺言者の最終意思を尊重する立場から,有効な遺言や死因贈与契約に関する書面が複数存在する場合でも,日付の後のものが優先されます(民法1023条)。ただし,負担付死因贈与契約の場合に,受贈者が約旨に従い,全部又はこれに類する程度の負担をすでに履行している場合などについては,一方的な取消は許されないという最高裁判例他(最高裁昭和58.1.24判決,東京地裁平成7.1.25判決)があります。

U 遺産分割協議

 人が亡くなると、相続が開始し、遺言があれば、その効力が発生します。相続が開始し、遺言が無い場合、原則として法定相続分の割合で、各共同相続人は、遺産を暫定的に共有することになります。この暫定的な共有状態から、各共同相続人への帰属を確定する方法として、遺産分割があります。

 遺産分割協議に参加すべき当事者や、遺産分割協議の結果を対抗できなくなる第三者については、注意が必要です。

 遺産分割は、「遺産分割時の遺産」を対象とするものであって、「相続開始時の遺産」ではありません。遺産分割協議の対象となる相続財産であるか否かについては、理論的には正確な判断が必要ですが、遺産分割協議に加わるべき全相続人等の合意があれば、遺産分割協議の対象とすることが出来る財産の範囲は広くなります。ただし、遺言が発見された時には、遺産分割協議との関係について、正確な相続法の知識と判断が必要になります。

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