From Kameidohachiman to Hiejinjya

戻る

 今回は番町や永田町など江戸時代は旗本や大名の屋敷があった辺りの散策だが どちらかと言うと明治以降の歴史的建造物が多い所だ。永田町の辺りはイチョウの木が多く この時期はイチョウの紅葉と黄金色の落ち葉が道に敷き詰められている街並みの散策だった。 ちょうどクリスマスシーズンなので帰り五反田・大崎間の目黒川沿いに今年から飾られている冬の桜並木イルミネーションもルートに入れてみた。


日時: 2010年12月7日
交通: 総武線 市谷駅、 帰り 山手線 五反田駅 
ルート: 市ヶ谷〜亀岡八幡宮〜東郷元帥記念公園〜滝廉太郎居住地跡〜イギリス大使館〜平河天満宮〜国立国会
図書館〜国会前庭園〜日本水準原点標庫〜国会議事堂〜日枝神社〜(溜池山王駅ー大崎駅)〜五反田  徒歩約 6キロ

広重は江戸名所百景でこの辺りから見た「市ヶ谷八幡(亀岡八幡)」を描いているが(2代目広重作と言われている) ビルでまったく見えないのでその左手に見える外堀沿いの大きなビルの映りこみを写す。
これが市ヶ谷八幡。この神社は大田道潅が鎌倉の鶴岡八幡を勧請して創建したもの。 鶴に対して亀で 亀岡八幡と言われる。 この神社の鳥居は銅製で珍しいものだが、当時はこの銅鳥居の傍に「時の鐘」の鐘楼が建っていて人々に時を知らせていた。広重の絵によれば この石段下辺りは水茶屋などが立ち並び江戸有数の歓楽街であったことが分かる。
ここの石段も愛宕山に劣らずかなり急で上る際の注意書きがある。
石段頂上にある狛犬はちょっとユーモアのあるとぼけた顔をしている。
   上から見るとやはり急な階段です。細長いビルがあるので余計急に見える。 写真はHさん提供。
これが銅製の鳥居で寄進者442名の名前と職業等が印刻されている。西村和泉の作と言われ この後行く平河天満宮にも同じ家系のものがある。
亀岡八幡本殿。右手には予備校で有名な駿台があり、左手には防衛庁がある。
亀岡八幡の石段の途中左手にあるお稲荷さんで見かけた真っ赤な紅葉と真っ赤な提灯。
  市ヶ谷駅前にある都会の中の釣堀。 写真Hさん提供。 
市ヶ谷見附跡を通って新見附から一口坂を上って行くと元東郷平八郎邸であった東郷元帥記念公園があり子供たちが遊んでいた。ここから行人坂(目黒にもあるが)を上って滝廉太郎居住地跡を見て袖摺坂を下りイギリス大使館方面に向かう。 行人坂を上りきった所で偶然 以前同じ職場にいた先輩の女性の方と10数年ぶりに会いビックリした。街歩きをしていて こうゆう偶然は今回で2度目だ。
イギリス大使館は以前皇居を歩いたとき写していたので写真を撮るのはパスして、平河天満宮に寄る。ここの鳥居も銅製で西村和泉(8代)の作である。 この神社も大田道潅が江戸城内(平河門の近くにあった)に勧請したのが始まりと言われている。
ここでは獅子や狛犬の他 牛の像が多くある。 向島の牛島神社にもあるが「撫で牛」と言い撫でると御利益があるらしい。
国会図書館より国会議事堂を望む。 国の最高府に敬意を表して一枚。
憲政記念館横のイチョウ並木、今年は神宮外苑のイチョウ並木を見過ごしたので ここで見ることが出来て良かった。
国会議事堂脇に連なるイチョウ。
桜田濠淵の周りは落葉して裸の木ばかりなのに 落葉していないで鮮やかな黄金色を残している一本を写す。
日本水準原点標庫。 この地点が標高24.4140メートルで日本の全国の土地の標高を決める基準となるもの。 明治24年に設定されたそうだが(偶然か標高も24メートル)はたしてミリ単位の精度が当時あったのだろうか。
  元彦根藩井伊家の上屋敷だった所は終戦まで旧陸軍参謀本部と海軍軍令部が置かれていたが現在は国会前庭庭園となっており 憲政記念館が建っている。 これはそこにある時計塔、時計は現在は日本製だが かってはスイスから寄贈されたものだったそうだ。写真はEさん提供。
   時計塔の内部はこのようになっています。垂直な階段で時計のある所まで上れるようになっているようです。写真はEさん提供。
国会議事堂横のイチョウ並木。いつも学校の生徒さんなどの見学のためかこの辺りは大型バスが数珠になっている。先生に引率されて生徒さんたちが賑やかに黄色い絨毯のイチョウ並木を歩いていた。
   バスがこのように数珠繋ぎになっている。 写真はTさんが提供。
見学が終わったら記念撮影。議員さんの秘書が支持者を案内して記念撮影しているようなのも見かけた。
イチョウの紅葉を見るとぶらしたくなる。小さい画面で見るとあまり良く分からないが大きくすると油絵調になる。
油絵調もう一枚。他の木の紅葉では桜の紅葉もぶらすと面白い。
   国会議事堂からぐみ坂を溜池山王に下りる途中 溜池方面を望む。 ビルに囲まれているので余計そう思うのかもしれないが昔溜池があった所なので随分標高が低いように見える。写真はTさん提供。
ぐみ坂、山王坂を下りて議員会館横の蕎麦の黒澤(黒澤明監督と関係がある)で昼食を取った後 日枝神社に向かう。少々疲れてきたので皆エスカレーターで境内まで上る。 この神社も大田道潅が川越にあった日枝神社から江戸城内に勧請したものだが 四代将軍家綱によりここに移されたもの。 狛犬の代わりに石猿の像が左右に据えられている。この猿は「神猿」と言われ日枝神社の主祭神の使いとされている。猿は「まさる」とも言われ「魔が去る」に通じて縁起が良いされているそうだ。 
  社殿は日光東照宮等と同じ権現造りだが これは復興したもの。ここの祭りは山王祭と呼ばれ広重の「糀町一丁目山王祭ねりこ込」にも描かれているが 神田祭とともに天下祭と言われ この2社の神輿のみが半蔵門より江戸城内に入ることが許されていた。
以前職場が近くの山王パークタワービルにあったのだが、境内にある社史によれば永田町山王地区の再開発に地権者として参画し山王パークタワービル等を建設したとあり ビルの地主さんだったのだ。 そうとは知らず 今まで1,2度しか参拝に来た事がなかった。
JRで市ヶ谷より大崎まで移動し イルミネーションが点灯する5時までお茶をする。向こうに見える橋より五反田方面に向かって目黒川沿いにLEDによる照明が飾られている。
ここが大崎側のスタート地点。放水している水がライトアップされて美しい。
五反田方面に向かって両側にピンク色のLEDが点灯している。
イルミネーションをぼかすと綺麗そうだったのでアウトフォーカスしてみる。
このイルミネーションは今年から始まったそうだ。 12月26日まで点灯しているらしい。
脇の道は寒かったせいもあるが人通りはあまりなかった。六本木や銀座と比べるとやや寂しい気がする。
目黒川沿いは春には桜の名所となるが 冬の桜をイメージしたイルミネーションのようだ。
ここは芝生にもイルミネーションを飾っている。この先は五反田駅でイルミネーションもここまで 大崎から約700メートルがイルミネーションで飾られていた。
アウトフォーカスする。ここのイルミネーションは今年が初めてで まだあまり知られていないせいか見物客が少なかったが 来年も頑張ってほしい。

戻る