「タイミング」
ロープワークなど技術論については机講座にて、また月報コラムなどにも掲載されていますが、ここではどんなときにロープを出したらいいのかな?な?んてタイミングについて考えてみようかと。先月に似たような話題か。
(現場にて)慣れない人が加わっている場合や、明らかに困難な状況なら迷いもない。でも気心も知れ、よく一緒にいくメンバー。力もそれなりにあるし、そろっているとき。(そしてその場所は)なにかあれば危なそうだけど、でもなんとかなってしまいそう・・・な程度。
「こんなところで出していたら時間も使っちゃうし」ナド思ってしまう時ってありません?慣れてくれば慣れてくるほど。お互いにいけちゃうメンバーならば尚のこと。
じゃあ、どんなときに出すのか、また出さないのかといった結論は・・ソノトキニ応じてになってしまうのだけど(笑)、ま、考えてみようかタイミング。
こんなことがあったっけ。よくいくメンバー数人と雪稜の山。コース全体としてはじめは問題ない雪稜、後半に核心が続く構成だ。はじめの雪稜の途中に短いけど(注意しないといけない)ちょっとしたギャップがある。
そこは少しだけの下り、「出さなくていいよ、いけそう」とひとりは言う。確かに無くてもなんとかなりそう。でもリーダーは「ちょいと億劫がらずに出そうか」と決断。ささっとセット。ささっと通過。
なんで出したのか。
より安心のため。いや、それもあったかもしれないが、メンバー全体の雰囲気に慣れから来る安易さが感じ取れたから・・・ま、大袈裟な表現かもしれないけど(笑)。
ともかく、ここでは全体のリズムと意識のリセットを考えて、敢えて!?のロープ使用(カッコ付け過ぎ)。これが良かったのか?!その後の核心部分はなんとかクリア、無事何事もなく帰路に。ま、こんな使い方も在りかと。
いずれにしろ迷うこともあるだろうけど、決めたら中途半端にしないほうがいい。きちんとスムーズにできる背景があれば、「出すの面倒だから」と億劫になり、結果、ドキドキだったり、悔やんだりすることだけはなくなる。
ロープ出そうか出すまいか迷うところで、出しているとつい気にしちゃうんだよね、気の弱いわたしとしては。他から「そんなことしていたら、いつまでも着けないぜ」と文句つけられているように感じたり・・・
でも。「登高中に墜落してしまえばどうせ頂上には着けないのだから、この文句はその点で間違っている」とは、ある本の一節(読んだことある?)。
ともかくサクッと扱えるように、また自信を持てるようにするには意識してのロープワーク、事前のお勉強も必要かな。錆びてしまわないようにね(笑)。