発表! 2004年 山塾10大ニュース

 12月号恒例となった『山塾10大ニュース』いよいよ発表です。昨年は、夏の剱岳合宿が1位、2位が大鹿村集中、3位が工藤・金沢新体制でした。今年はどんな順位になるのか、座談会に集結した4人が白熱の議論の末選んだ2004年ベスト10なのだ!


研究生Y  では早速いきましょう。各自、これはってヤツをいくつか挙げてください。

研究生I  まず、カラーの入会案内書。剱岳合宿。長谷川カップ。それと、怪我が多かったよね。あとは山スキー三昧、って感じかな。

研Y  伊藤さん、その、山スキー三昧っての一体ナニ? 工藤講師がまた調子に乗るよ。

研I  いいじゃないの、楽しいんだから。俺はテレマークもやるぞ〜。

研Y  次、斉藤さん。

本科生S  私は、やっぱり剱岳かな。それと、タカマタギ登頂。ついこの間の戸隠のビバークもいれたい。それから、大常木谷とカラーパンフ。

研Y  タカマタギはいいね。

本S  ずっと何年も講習会で登頂できていなかったのが登れてすごくうれしかった。それに、人数も多かったし、天気も最高。

本科生A  戸隠は私も印象深い。時間切れで下山できなくなって、八方睨(はっぽうにらみ)でフォーストビバークになったんだけど、寒くて一睡も出来なかったの。女4人パーティ、ツェルト2枚と着るもの全部着込んでね・・・。

研Y  阿出川さんと斉藤さんと誰がいたの?

本A  黒田さんと栄子さん。

研Y  23期のエースが勢ぞろいしてのビバークかぁ。他には?

本A  剱岳の合宿では24期のパワーに圧倒されたってことと、怪我の続出、タカマタギ、カラーの入会案内書、新保さんがいなくなったこと。それから研究生が大勢になったっていうのがスゴイことじゃないかしら。

研I  研究生って何人いるんだっけ?

研Y  今年なったのが山野夫妻、田口ちゃん、久野さん、南谷さん、由以さん、福田さん、日浅さん、それから我々二人かな。おぉ10人だな。

本A  この前の藤坂ロックガーデンの講習でも、研究生がついてくれたおかげでスゴク分かりやすかったし、横川さんも幸恵ちゃんにいろいろ教えてあげたでしょう。彼女、感激してたのよ。これまでの岩登り講習会ではいつも不満を感じてたらしいんだけど。

研I  一応、おれも、24期グループにはしっかり教えてました。でも、まぁ、これは、工藤・金沢両講師も真摯に耳を傾けて、今後どうするか考えるべきだな。

研Y  あまり言うと俺たちの首を絞めることにもなるんで難しいところだよね。教えたいのは山々だけど、自分たちの山へも行きたいし。

研I  そうだな、難しい話は技術委員会で話そうや。じゃ、これで候補は出揃ったのかな。

研Y  えーっ!オレのを聞いてよ、ちゃんと。

研I  じゃ、手短に頼むよ、横ちゃん。

研Y  伊藤さん、オレが司会なんだけどなぁ。まっ、いいか。まず、美香編集長に敬意を表して岩小舎創刊でしょ。加藤泰平さんの登場と、深川SCでのトレーニング。技術委員会主催の勉強会もだね。

研I  技術委員会が月1回で定例化したのも記録しておきたいことなんじゃない?

研Y  おれもそう思ったんだけど、調べたら、それは去年から始まっていて、2003年10大ニュースの第10位に入っていたよ。

研I  そうだっけ。

研Y  だから、今年の4月と11月に天覧山で開いた勉強会にしたの。一応、オレも本読んで資料を作ったので。さ、では、いよいよ、順位を
決めていきますね。ちなみに去年の1位は剱岳合宿なんだけど。

研I  じゃぁ、今年の1位は別のものにしよう。マンネリはヤだもんね。

本S  カラーパンフはどう?

本A  あれは画期的だった。

研I  今までの山塾では考えられないよな。新人はそれほど増えてないけど。

研Y  確かに、アレを見て入ったという新入会員がいないのが残念。机上講座と山道具屋などで合計1000部近く、配布したのになぁ・・・。じゃぁ、こうしよう。岩小舎創刊と合わせて1位。これでどう。

研I  合わせ技で一本ってこと?

研Y  美香ちゃんの苦労は並大抵ではないよ。同じ印刷物ということで一括りだね。

本S  これ、かなりアバウトな決め方でいくのね!?

本A  なんとなく進み方が分かってきた。

本S  剱岳合宿は、そうすると2位ですか?

研Y  ちょっと、剱は後回しにしよっ。

研I  草野さんとか矢田さんとか大きな怪我が多かったけど、これはどうしよう。

本A  私も、額に浅村君のアイゼンの爪が刺さっちゃったんですけど、マイナスなことだから、あまり目立っちゃまずいかしら。

本S  4位ぐらい?

研Y  そんなところかな。

研I  これを教訓に我々も気を引き締めようということだな。

本S  あのぉ・・・。

研I  な〜に?

本S  戸隠、どこかに入れてもらいたいんですけど・・・。

本A  標高1900mでのビバークで、貴重な経験だったの。無理はしないけど、頑張る、って感じで。

研I  じゃぁ、9位でどう。

研Y  OK。異論ナシ。

本S  それとね、2月のタカマタギ登頂はベスト3に入ってもいいと思うんだけどな。

研I  研究生も、スノーシューとか山スキーとかいろいろ使って登ったよなぁ。

研Y  じゃぁ思い切って2位だ。

研I  長谷川カップはどうしようか?

本A  山塾から8人も出場したから、上位でもいいんじゃないの?

研Y  山塾のイベントじゃないからなぁ。オレも途中棄権してるし・・・。7位ぐらいかな?

本A  はい・・・、いいです、それで。

研I  加藤さんもどこかに入れようよ。何しろ戸田直樹のパートナーだろ。

研Y  生きる歴史だね。山塾で一肌脱いでくれるとはね。

本A  小川山では、ホントに脱いじゃって上半身裸でした。

本S  今あいているのが、8位とかですけど。

研Y  いいんじゃない。これも新保さんが辞めたことと、深川SC人工壁貸し切りと合わせ技にしよう。

研I  ねぇ、横ちゃん、ボジョレー・ヌーヴォー空いちゃったんだけど。

研Y  じゃぁ、もう一本追加!ペースはえぇなぁ・・・。ところで決まってないのは何位と何位かな?

本A  3位、5位、6位、10位です。

研I  じゃあ、剱岳合宿は3位だな。

本S  みんなすごく頑張りました。妥当だと思います。

研Y  よし、あと残るは3枠だ。5位はどうしよう・・・、大常木谷ってどうだったのかな。

研I  とにかく泳ぎがたくさんあって凄かったね。

本S  沢でのビバークとか、へつって落ちたりとかいろいろな経験がよかったと思う。

研Y  じゃあ、5位で決定。

研I  オレ、どうしても山スキー三昧ってのを入れて欲しいんだけど・・・。

研Y  こだわってますねぇ。山スキーのナニがどうってことなのかしら?

研I  いやぁ、講習が増えたりして、楽しいなぁと。

研Y  わかりました。じゃぁ、アイスクライミングとセットで10位にしましょう。

本A  冬山のいろんな楽しみ方が増えてきたってことですよね。

研Y  いよいよ、最後になりました。残すは6位ですね。これは、オレの独断で、研究生増加にさせてもらいます。

本S  異議ナシ。

本A  来年はどんな10大ニュースになるのかな。

研I  新研究生の阿出川、斉藤が引っ張ってかないと。

研Y  期待してますよ。では、皆さん、よいお年を。

無名山塾・本科会報「月刊 岩小舎」2004年12月号に掲載