■2005年11-12月の講習山行記録


11月6日(日)
奥武蔵/天覧山 救助訓練

◆メンバー:金沢和則(講師)、松本善行、沢口千鶴子、坂口理子、伊藤幸雄、横川秀樹、南谷やすえ、山野美香、久野眞由美、福田洋子、伊藤栄子、福島彰男、松永己幸、野中達也、神森揮要子、池田松野、牛山和人、高橋一也、小室宏文、小室郁子、尾久一朗、宮下卓宏
◆記録  :尾久一朗



 秋祭りの露店が立ち並ぶ飯能の街を抜け30分。こんなにアプローチが容易な岩場があるとは…。「いつも貸し切り」だそうだが、この日は先にひと組、大人数のパーティが訓練を行っていた。総勢23人の山塾パーティも加わり、小さな岩場は大にぎわいとなった。
 金沢講師より、配布された資料をもとに大まかな説明を受け、4,5人ほどのグループに分かれ練習に入る。私は、沢口さん、山野美香さん、神森さん、牛山さんと一緒の班だ。
 訓練は「メンバーのひとりが岩稜通過時につまずき15メートルほど滑落した」という想定。手取り足取り教わるのではなく、「自分たちで」試行錯誤してみるやり方で進めることになった。
 まずは、「3分の1引き上げシステム」の構築。最初は全員で意見を出し合って作ってみた。引くとき少し重く感じるが、まずまずの出来だ。その後、ひとりずつトライした。これがなかなか大変。ちょっとした違いで安全性や使い勝手が大きく変わってしまう。

【我が班で気づいたこと】
@滑落者側のロープにブレーキをかけるフリクションノット(オートブロック)に細いテープスリングは不可。理想はロープスリングだが、テープのときは太いものを使う。
 メインロープを引き上げるときに、巻き付けてあるスリングが一緒に引かれて、ロープを折り返しているカラビナを通過してしまうことがある。こうなると、いざ引くのをゆるめたとき、オートブロックは効かなくなってしまう。つまり墜落してしまう。
Aスリングやカラビナは、ロープを引いたときに絡まったりしないように整然とシンプルにセットする。
B手の力に頼らず体重を利用してロープを引けるように、ロープの折り返しをしたり、セルフビレイを長めにするなど工夫する。
Cこの方法はあくまで救助に向かった人が負傷者を背負い、それを補助的に引き上げるのが精一杯だ。2人パーティでは、負傷者の安全を確保後、まず救助を求めた方がいい。

 「7分の1」に挑戦している班もあったが、操作がなかなか大変そうだった。
 次に背負い搬送の訓練。様々な方法があるそうだが、今回は、ザックとレインウエアを使って背負子を作る方法を行った。
 ポイントは負傷者の体をいかに背中に密着させられるか。我が班はなかなかうまくいったと思う。肩バンドの前面にカラビナをかけ、そこに負傷者をしばるスリング類をまとめてかける方式が快適だった。スリングに結び目を作り長さを微調整できるので、負傷者を必要かつ十分にしばりあげることができた。また、背負う役を交代するときも、スリングをほどかなくていいのでスピーディーだった。
 仕上げは、交代交代で実際に山道を背負い搬送。膝の高さほどの段差や外傾した斜面がこたえる。背負っている人にはスリングをつなぎ、他のメンバーが前後から補助する。行き先を導いたり、引き上げたり、確保したり。これも大切な役割だ。平地を歩いているときなどは、「牛牽き」にでもなったような妙な気分だったが…。
 ♪田舎なれどもサーハーエー…(失礼)

【行程】飯能駅(8:30)〜天覧山にてトレーニング(9:30/14:00)


11月13日(日)
丹沢/大山川 右俣


◆メンバー:工藤寿人(講師)、宮下卓宏、神山直三
◆記録  :神山直三



 取付きからいきなりの滝登り。右から取り付く方が面白そうでしたが、私たちよりほんの少し早く着いたパーティがすでに準備を始めていたので、左のルートを進みました。
 でも、このパーティは女性がリーダーで、その女性の怖いこと。連れの男性は後輩なのでしょうか、いきなり「カラビナ掛けるなら掛けるで早く掛けて!ぐずぐずしないの!」私たちが近くで聞いていても怖かったのなんの…私なんかは気が小さいから、いきなりこんな罵声を浴びせられたらドキドキして、沢登りどころではない状況に陥ってしまうだろうと思いつつ登攀開始。
 登攀直後すぐに川が消えてしまい、どこまでも水無し状態。要所要所ザイルを出しながら登攀しましたが、傑作だったのは、「ザックを忘れた呆れた奴(僕でした。)」
 つい最近、人工壁に通っていたので、「ザックなしの登攀」がよぎってしまい、途中やっと滝を登りきったと思ったら「あ!下にザックを忘れてきた!」気がついた時にはもうすでに滝を登りきったところでしたので、やむなく下で最後に登ってくるMさんに取りにいってもらう始末。いやはや恥ずかしい思いを致しました。
 F5が核心部と思われていましたたが、最後にオーバーハングの難しい(手がかりが崩れてくる )岩壁があり、ここが核心ではないかと思われました。
 山頂でアプローチシューズに履き替え、Mさん先頭で下山開始しましたが、降りの早いのなんの、1時間20分のところを38分で「下社」に着いてしまいました。普段、遠足倶楽部でゆっくり歩いているので、この時とばかりに張り切ってしまったのでしょうか。(なに、鬱憤晴らし?!)何はさておいても怪我もなく無事修了。目出度し、目出度し、ご苦労様でした。私一人のために!本当にありがとうございました。

【行程】下社(9:40)〜大山山頂(14:25/14:50)〜下社(15:28) (天気良し)


11月20日(日)
奥多摩/氷川屏風岩


◆メンバー:小林英男(講師)、向原侑希、松本善行、松永己幸、神山直三
◆記録  :神山直三



 今回は、3組に分かれて1対1の恵まれた環境で講習開始。
 始めはアブミの練習。M氏に見本に登っていただき1回目挑戦したが、「アブミの下の段ではなく、もっと上の段を使うように」と、指摘を受けもう一度挑戦。「何となく理解できた」感じ。また機会があったら繰り返し練習することとして、他のルートを登ることにした。
 今回は自分自身で〔1回リードで登らせて頂くこと〕を目的にしていたので、チャンスをうかがっていた。まもなくリードの許可が降り早速挑戦。しかし、今セカンドで登ったルートなのにリードで登るとなったら途端に緊張してなかなか進めない。「自分は岩登りに向いてないのかな」と、自己嫌悪に陥ってしまうほど体が思うように動かない。〔リード〕と〔セカンド〕の違い(緊張の度合いが違う)をいやというほど思い知らされました。
 しかし、登りきって頂上でビレイするころには、「リードで登った満足感」と「岩の頂上から眺める素晴らしい景色」とあいまって次第に気持ちが晴れてくるのを感じました。
 7本目〔トサカフランケ〕をセカンドで登りきり移動して2ピッチの懸垂下降。2ピッチ目降り始めたが下をよく見てみると二本目のロープが見当たらない。一本が下についているのが見えるだけ。降りる前は思い過ごしで見てしまっていたのかどう見ても一本しか見当たらない。よく見ると、足元にもう一本のロープ先端が見えるではないか!「誰か来て!救助!救助!」
 教えて頂いたとおりエイト環にロープを巻き付けカラビラで固定。次に下からの指示で付近のボルト、ハーケンを探した。「あった、あった」「それにセルフをとれ」とのこと、指示どおりセルフをとる。この時には<セルフをとったカラビナ>に<プルージックのカラビナ>それに<固定のカラビラ>もあり私のハーネスは団子のような状態になっていた。
 救助されるときには安全環付カラビナから他のカラビナを外すのに手間取ってしまった。後で考えたら、「他のカラビナはハーネスのリングに掛ければよかったな」と反省するが、救助されるのが初めてのこと、多分焦っていたのでしょう(救助にきたM氏によると「相当焦っていたよ」とのこと)。反省はその場においてじっくり検証検討(内容省略)。何はともあれ何事もなくよかった。よかった。
 そんなこともあり講習終了間際に〔トサカフランケ〕をリードで登ってみたら、と講師から言われましたが、救助された後のこともあり、また今回は合計7本登ったので「やや疲れを感じていた」ということと、「自分の技量」とを判断し、「もう一回挑戦してみたい」という気持ちは山々でしたが、止めにして早々に下山準備にとりかかり終了とした。
 今回、アブミのルート2本とリードで登った1本を含め一般ルートを5本。1対1ということもあって、合計7本を登らせていただきました。こんなに多く登ったのは初めてであり、また「はじめてのアブミ」及び「はじめてのリード」「はじめての救助」など、大変勉強になった充実した講習でした。
 また今回の講習では12本も登った人もいて、技術もさることながらスタミナ体力も重要であるということを知った。「早く登りきることも危険を回避する重要な事項」だとのこと。それらを考えると、今後はもう少しスタミナ体力をつけないといけないなと感じた次第です。また明日からトレーニング(駆け足、筋力運動、人工壁訓練)に励みたいと思います。本来、「沢屋さん」を目指していたのに、どんどん「岩屋さん」にはまってしまっている。どうしよう!助けて!
 怪我もなく無事終了。めでたし、めでたし、ご苦労様でした。本当にありがとうございました。

【行程】奥多摩駅(9:40)〜氷川屏風岩(10:30/15:15)〜下山(15:30)〜奥多摩駅(16:05)(天気良し)


11月26日(土) 
丹沢/水無川本谷 アイゼントレーニング


◆メンバー:金沢和則(講師)、坂口理子、神森揮要子、野中達也、高橋一也、小室宏文、神山直三、 牛山和人、小室郁子
◆記録  :小室郁子



 事前に金澤講師から「アイゼントレ」の栞が送られ、予習はしてきたつもりだったが何故か私は“モミソ沢遡行”と勘違いしていた?しまった!遡行図、地図も役に立たず・・悲しい・・。
今日の水無川本谷は丹沢で一番人気の沢らしい。最高の天気で楽しいメンバーで気分がとても良い。
 戸沢で入渓準備を行う。装備を整え、本谷に入渓。30分程進む。川原でアイゼンを装着。私は今日が雪靴・アイゼンの初下ろしだ。岩の上を歩くのは、昔はやったポッコリ靴を履いているようなおぼつかない足取りで不安だった。「一歩一歩確実に足を置いていくように、前の人が好きでも近づかない」とアドバイスをもらう。今日は三人一組でザイル班分けをした。私は素敵な金澤講師と優しいTさんのベストトリオ。
 F1(10m)左壁に鎖がある。私の初めてのリードで2人目はロープ中程でチョン掛けで登る。失敗!もたもたして思っていることができなかった。まずは基本的なことを手早くできるように練習しなければいけない。F2(5m)リードを交代して登り、鎖があるが濡れてしまった。この時期の沢で濡れるのは寒い。しばらくゴーロを歩き、F3(8m)で二回目のリード、左の鎖から登るが岩が脆くアイゼンをかけると崩れてしまった。トラバースが嫌らしく気を抜けなかった。アイゼンでなければそれほど緊張しなかったと思うが、一歩足を置く時どの位置で安定するのかがまだつかめなかった。ロープをフィックスして次々とプルージックで登る。
 支点通過時の掛け替えを講師より教わるが、手品みたいな手捌きで、家に帰ってチャレンジしてみたが方法を思い出せない。次回聞いてみよう。コンティニュアスの練習、片手が塞がれ後ろで繋がっていると思うとマイペースでは歩けず後ろを振り返りながら歩く。
 F4は右から登る。F5(13m)右壁は斜めに登っていくので体の向き、バランスが大切とのこと。アイゼンの先端歯(フロントツァッケ)で一度ココと決めたら動かさず全体重で乗り込む、踵は上げないとのアドバイス。金澤講師はロボットのように登って見せてくれた。すごい!やっぱり素敵な金澤講師でした。5分程で書策新道にでる。又もや誰もヘッデンを出さずに真っ暗な道を急いで戸沢に下りた。
 後でIさんからこの沢ではザイルは出さないと聞いて驚いた。歩きなれない靴とアイゼンを付けていたせいか足腰が痛くなり、次の日のボッカ訓練も辛かった。次回はこの沢を塔ノ岳まで遡行したいと思った。


【行程】 戸沢(10::00)〜入渓点(10:30)〜書策新道(16:00)〜戸沢(17:00)


11月27日(日)
丹沢/塔ノ岳大倉尾根 ボッカ訓練


◆メンバー:金沢和則、田中良一、伊藤栄子、福島彰男、伊藤幸雄、松永己幸、野中達也、小室宏史、
       田口浩昭、渡部吉実、神山直三、岩本一郎、松本善行、牛山和人、小室郁子、福田洋子、久野眞由美、黒田記代、坂口理子、阿出川忍、鈴木百合子
◆記録  :伊藤栄子



 前日、14:30渋沢駅に集合し、天然水20箱、甘酒5箱、米20袋を受け取り大倉駐車場に搬入した。そしてタープやテントを張り宴会準備をして、16:30頃にはアルコールがテーブルに並びだした。
 アイゼントレーニングの講習組は日もとっぷりと落ちた頃に到着(日の暮れが早いので)。テントを用意する様子を見ながら、宴会組から『ヘッドランプもつけないでやっているぞ』『まだまだだねー』など色々と言いたい放題のチェックが飛んでいるが、講習組の耳には届いていなかった(聞こえなくても良いことかも?)。講習組の寝床の用意もでき、宴会の輪が広がった。
 ボッカ当日、屋久島組が早く出るので見送りだけでもしようと思い、話をしていると次々と起きだした。単純に1人当たり2個の荷物を持たねばならないため、T講師に無理をお願いし3個持ってもらった。7時出発の遠足会員の3人の方が、各1個持ってくれるとのことでラッキー。
 それからがたいへんな騒ぎ?の初参加組。皆さん食事はいつしたの?と思うくらいの素早さで荷物を作りはじめ、重量を測り『もう少し担げる』、『心配だから早く出発する』などなど・・・
 K山さんなどは、出発時に『道が判らない』と言い出し、U山さんの準備を待ち同道となった。Mr.Kさんは、3個背負って『まだいける』となり(腰痛持ちらしいのだが)、I子さんの心配をよそに4個にして、颯爽と出て行ったようだ。(山荘に着いても平然としていたとのことだ。)後は潮が引くように各自出発した。
 全体の動きが予定時間よりもかなり早い行動だったため、新本科生のSさんが集合場所に着いた時には、もぬけの殻状態だった。K講師とR子さんが出発を参加要項に合わせて待っていてくれたため(感謝!)、Sさんのボッカ参加が可能になったのでした。Sさんの参加について、担当に連絡が入っていなかったための出来事でした。
 私自身は、今回役得で留守番をするつもりでルンルンしていたが、荷物数を単純計算しても背負わざるを得なくなった。3年目で初めて25s(今まで何キロだったの?と突っ込まれそうだが)でコツコツと行ったのだが、傾斜が出てくるとペースがかなり落ちるのは相変わらず。花立山荘のたなびく赤旗が見えた時は嬉しかったが、小屋までの階段は長かった。
 糖分を補給しないと元気がでないとばかりに小屋に飛び込み特製しるこを注文。小屋の人に『食べるのずいぶん早いね!』と驚かれたが、一気に飲めないと困るので、ぬるめにしてもらったのだった。エネルギー補充し、景色が見えるようになっただけで気分が変わり、尊仏山荘へと再度出発した。
 また、頂上直下の階段が整備され歩きやすくなり、おかげで昨年より5分タイムが短縮した。
 下山途中では、対面の尾根に西日が当たり紅葉がきれいに映っていた。堀山の家に着くと、M本さんが迎えに来ていた。(と、思ったら呼び込みしていた模様)実際は早くおりたのだが、堀山の家で長ーい飲み物タイムにしていた。
 駐車場に戻ると、大家さん特製の豚汁が大鍋で用意されていて、有り難くごちそうになった。
 今年は天気にも恵まれ、皆さんの協力のおかげで無事終了することができました。
 有難うございました。

◆一番手出発(6:30)  最後尾出発(9:00)
◆自主ボッカ:11/26(土) 横川秀樹(30kg)


12月4日(日) 
伊豆・城ヶ崎/フナムシロック


◆メンバー:小林英男(講師)、神山直三、野中達也
◆記録  :神山直三



 今回はハードフリーと言うことで、ほとんどカラビナを使わない岩登り、やや室内壁に似ているが、やはり自然の岩は違う。有効な手がかり足がかりは自分で探さなければならない。それがなかなか見つからない。(室内壁の手がかり足がかりは色が付いている。)
 今まで4回ほど岩登りの講習を受けましたがこれほど手強い岩はなかったと思います。
 講習は「フナムシロック北の岩南面」の「鬼ごろし」から始まったが、開始早々から登れず「テンション」2回目トライするもまたもや「テンション」3回目でようやく成功。この先どうなるの?不安を抱えつつ、「純」に挑戦。またもや「テンション」下に降ろしていただき休んだのち再びトライ、何とか成功。つぎに「樹氷」と「純」の間を登る、成功。
 「樹氷」を右から登り上げ左に移動して降りる、再び今降りたルートを登る。これが難しいルート。先に登り終えたN氏の軌跡をたどって登るが途中のハング乗り越えの核心部で「大股開き」をまねするも届かず、足の長さの違いを思い知らされる。わずか5mの岩なのに登れずこれが本日の講習唯一の敗退となってしまいました。
 本当にN氏の足の長さと身長が羨ましくなる。
 どこかの漫才グループの「お金も要らなきゃ女も要らぬ! わたしゃもう少し背が欲しい!」を思い出した。
でも、中には私より背の低い人もいることですし、これは技術でカバーするしかないか。
 その後再び「鬼ごろし」を登り、ついで本日の講習最後となった「オバステ正宗」を休みつつ「落ち着いてゆっくり」と暗示を掛けつつ登る。何とか成功。万歳!
 「樹氷」は登れなかった悔しさはあったが「なーに、まだ9月に入って3ヶ月」自分で言うのも何ですが、「上々の出来」と自分自身を慰めてやりました。
 なんか益々燃えてきた。誰か「日和田」「つづら」自主山行一緒に行ってくださーい!お願いします!
 ともあれ講習修了。天気は良くなかったが下でビレイしていても寒さを感じることもなく手袋を必要としないほどの気温であった。やはり「伊豆」と言う温暖な所であるためかとにかく寒さを感じなかった。
 今回参加者は二人きりと言うこともあってか、登る回数も多く、とにもかくにも実り多い充実した講習でした。満足。満足。

【行程】 富戸駅(9:10)〜フナムシロック(9:40)〜講習開始(10:00)〜終了(13:40)
天気:講習中はほんの少し雨(傘をささずに済む程度の小雨)


12月17日(土) 
谷川岳・天神平/雪上訓練


◆メンバー:工藤寿人(講師)、松本善行、伊藤幸雄、福田洋子、久野眞由美、伊藤栄子、伊藤由以、阿出川忍、福島彰男、尾久一朗、高橋一也、小室宏文、小室郁子、シニア1名、ゲスト2名
◆記録  :高橋一也

 
 氷点下7度。土合駅6時30分集合に早く着きすぎ、軽く来るまでゴロ寝。寒くなってトイレに行くと、6時前であるにもかかわらず駅泊の人たちの朝食が始まっていた。
 用意を済ませ、集合場所の改札前に。今日の総勢16名、工藤講師も驚きながらの出発。
ロープウェイ駅の切符売り場前。建て替えられた駅舎は床暖房あり仮眠者も居り、ここで一泊するのも良いなあとみんなで話をしながら、いざロープウェイへ。
 すこぶる良い天気のため、ロープウェイからの展望は最高!!今日はこれで帰っても大満足っていうくらいの展望の良さ。このような良い天気の日には縦走したいなあと朝から上機嫌。
 さて、天神平駅前で雪訓の開始。と言ってもピッケルの各部名称や使い方、アイゼンを着けてからの歩き方等の説明。その後ラッセル開始。今日は16名もいるので一度ラッセルをすると二度目はない感じ。ところが25期の中でも一番パワフルなK夫妻、ラッセルした〜い。ということで、二列編成(といいつつ、一時期三列編成もあり)に。
 ついに私の番が・・・。私の前にラッセルをしたE子CUと私のすぐ後ろからいろいろと教えてくれているA川CUから、ラッセルをするのにまず前にある雪をピッケルで削ってから膝を上から押し付けて脚を運ぶことを教わる。なかなかタイミング良く雪を削れない、膝を押し付けられない、脚が上げられない・・・。そんな悪戦苦闘をしていると、となりの列のU以CUの物凄い追い上げ。あっという間に、追いつかれてしまった。そのときに気がついたのは、U以さんも私の前にラッセルしたE子さんも、体を前方に目一杯投げ出し身体全体で雪をかきしっかり膝で雪を固めていたので、次に脚を踏み出す際に私のように無理に脚をあげなくても大丈夫なようにお膳立てしていたのに気づいた。それからは、必死にそのやり方を真似してみた。速度も増し、さらに疲れも感じ方が少なくなり、だんだんとラッセルハイになっていった。
 その後、ワカンを履いて残りを登った。しかし、初めてのワカン。ワカン中央部にある2本のバンドの後ろ側のバンドにしっかり靴の土踏まず部分をセットできなかったため、歩行中にワカンの前方に足が動いてしまい歩きにくくなっていた。次回のための良い失敗事例と、しっかり頭に入れておきました。
 雪訓場所を決めてからはアイゼンを履いて登ったり降りたりを教わり自分たちでも実践。アイゼンをはずしキックステップの練習をした後、ついにメインイベントの滑落停止(3種)の開始。我々が1本している間に、CUの方々がゲレンデ作りをしてくれていた。そのお陰で、新雪の中ではあったが、滑落停止の練習ができた。
 ピッケルを刺した後に体の向きを回転させたり、反転させたりすることがうまくできず、結局、ゴロンゴロンと転がってしまい雪だるま状態に。しかし、雪遊び的感覚であったため(新雪のため滑りが悪かった)、大いに皆、楽しみながら童心に返ったような感覚で実践していました。この練習では、しっかりとピッケルを雪面に刺すこと、そしていかに早く確実に身体を停止体勢にすること、この2つが大事であることを痛感しました。
 そして耐風姿勢の練習と、アイゼン付けての方向転換の練習。登りの時も下りの時もアイゼンの全面(前歯を除く)をしっかり着地させること。これは、平地を歩く感覚ではなく、膝を上げ足を下ろす(フラットに)という感覚。片面(内側)5本だけで着地すると雪面にしっかりくい込めないため滑りやすい。そしてアイゼン装着のまま天神平駅に戻り、リフトで下山。
 今回は、初めての雪山だったため、とても学ぶことの多い充実した講習でした。ただ、工藤講師を始めCUの方々がスキーゲレンデを見ながら何度となく、2本あるんだから1本使わせてくれたら、滑落停止の良い練習ができるのに・・・。には皆、納得の顔をしていました。

【行程】 土合駅出発(7:00)〜ロープウェイ駅(7:30)〜ラッセル開始(8:15)〜講習終了(13:15)〜天神平駅(13:30)〜土合駅(14:30)


12月18日(日) 
土合周辺/雪上訓練
 

◆メンバー:金沢和則(講師)、坂口理子、沢口千鶴子、岩本一郎、山野美香、黒田記代、松永己幸、牛山和人、野中達也、神山直三、鈴木百合子、宮下卓宏、遠足1名
◆記録  :牛山和人

 
 「かるくやばい?」渋川伊香保で関越道を下ろされたときはそう思った。天気予報で「山沿いは記録的大雪」なんて言ってたし、国道では事故ってる車も見かけた。それでも「大雪が降ったので、雪訓はお休みします」なんて言って語り草にはなりたくない。カーナビは下道でも集合時間に間に合うと予想しているし、落ち着いて土合を目指しましょう。
 水上温泉の快適な散水道路を過ぎて、街灯のない雪道になると走るのが気持ちよかった。「ユーミン持ってくりゃ良かった」そんな余裕のまま土合駅に到着、前日組と軽く挨拶を交わす。ところが明るくなると雪に埋もれた車が何台も姿を現した。自力で出られそうもない車もいる。その時初めて「明日は我が身」であることに気づく。雪訓と言うかこれじゃ雪上運転訓練だ。
 除雪してない土合駅付近への駐車をあきらめ、谷川岳ロープウエイの駐車場へ行ってみる。ところが勾配が急になると、スタックして動けなくなってしまった。その場は押してもらって脱出したものの、これ以上の前進は無理と判断して土合駅へ戻る。既に集合時間を1時間以上も過ぎていたし、来られない人もいるんだろうなあと思っていた。しかし装備を整え栞のメンバーを確認してみると、全員揃っている「恐るべしムメイサンジュク」。
 天候の状況から天神平へは上がらずに土合付近の丘で講習開始、それでもいきなり腰まであるラッセル。続いて腰まで埋もれた状態でワカンを装着、そのまま腰高のラッセルが十数メートル続いた。全く疲労のない状態なのに一歩一歩しか進めない。本番でこんな目に遭いたくないものだ。試しにトレースを歩いてみると驚くほど楽、ラッセル泥棒の気持ちまで理解することができた。
 そこから全員で斜面を登ったが、雪の状態や立木の有無を見ることでコースの難易度が読めた。雪の下に沢があったり木の根元に空洞があったり、コース取り次第で消費体力に差が出る。
 丘の上でアイゼンを装着、さらに上へ向かって滑落停止用のゲレンデを作る。とは言えいくら固めても50cm以上の新雪、滑ろうと飛び込んでみると見事に尻型が残った。それでも滑らないなりに皆で工夫して、滑落停止のバリエーションを体験することができた。これらの動作を咄嗟に行なうには、訓練はもちろんだが意識しながら歩くことが大切だろう。
 続くアイゼンのステップでは、雪上における足裏感覚を体験できた。足が交差しないように踏みかえる方向転換など、しばらくは意識しないと難しいかもしれない。しかも本番は今回のように友好的ではないはずだ。経験することで体得していきたい。
 さらにビーコンの送受信チェックの方法と、捜索時におけるビーコンの受信状態を体験した。最後に耐風姿勢の練習と、各装備の装着タイミングの説明を受け午前中で訓練を終えた。これまでに経験したことのない積雪量のおかげで、貴重な雪訓を経験することができた。
 最後になりますが無謀にも車で参加した私を助けていただいた皆様に心から感謝します。本当にありがとうございました。

【行程】
講習開始(8:30)〜講習終了(11:45)