自主の記録

2005/8/28(日)
上越/魚野川 仙ノ倉谷 西ゼン


◆メンバー 福田洋子(L)、伊藤幸雄、伊藤栄子、工藤寿人
◆記録   福田洋子


 林道終点を出発して約2時間。左手には東ゼンがグングン高度を挙げて、その高みの白く筋を落とす滝に数人の攀じる姿が眺められる。正面に水をすべらせ釜にそそいでいるスラブは、滑らかな岩が波の様にうねり上に行くにしたがい広がりを持たせ緩く左に屈曲しているようだ。靄にかすんで伺えないその先は“どうなっているんだろう”と想像をかき立てる。
 私達の他に2パーティがいたが、皆その場で思案していた。ここを登れば後戻りはできない。増水しようがバテバテになろうが抜けるしかないからだ。西ゼン出合いの釜を前にして30分。1パーティは遡行を継続する事にして登り始めた。もう1パーティは中止を決め、引き返し始めた。私達も協議のすえ、ここで戻ろうということになった。
 理由はいろいろ付けられるが、一つに天候が読みきれないこと、私自信の体調(寝不足か?)及び精神的なもの。せっかくここまで来たのに、との思いは強くあったがメンバー了解のもと中止として遡行を打ちきった。
 垣間見た西ゼン。空まで広がるようなスラブを想像すると諦めきれない。9月に再度チャレンジだ。その時は青空のもと爽快に遡行できますように……。


【行程】  林道終点〜毛渡沢出合(7:30)〜平標新道渡渉点(8:30)〜西ゼン出合(9:30/10:00)〜林道終点(11:30)