自主の記録
2005/8/21(日)〜22(月)
三ツ峠 RCT
◆メンバー 金沢和則(L)、坂口理子
◆記録 坂口理子
8月21日
「表登山道から行ってみようか。」と、(いつもの)気まぐれで、今回は、めったに行かない表登山道から登ることになった。
梵字が彫られた達磨石や、八十八地蔵など、信仰の山の面影に想いを馳せながら岩場を目指す(うそ。本当はにわか雨に降られたりして、それどころではなかった)。
岩場につくと、なんと強風が吹き荒れている。ヘルメットが転がりそうな風だ。しかも寒い!8月とは思えない。とりあえずヤッケを着込みつつ、一般ルートを登る。1ピッチ終わったら手先が痺れてきた。かじかんだ手先に血流が戻ってきたのだ。……夏なのに。指先を揉みつつ、クラックを登って第2バンドへ。上はさらに風が強い。あおられるザイルをさばきつつ、もう1ピッチ。懸垂の支点があったのを幸いに、第3バンドで登攀終了とする。さあ、はやいとこと降りよう、とザイルを投げる。が、ザイルは風にあおられ水平方向に……。何だか本チャンの悲惨な敗退みたいな気分で懸垂を繰り返し、基部まで降りつく。あまりの強風に、本日はこれで終了。四季楽園のそばに幕営するつもりだったが、テン場が吹きさらしのため諦める。四季楽園のピレネー犬、ジョリィ(仮名)も、この風にさぞかし難儀していることだろうと思いつつ、全装備を背負って下山。
8月22日(月)
「風もやんでいるだろうから、昨日の分もがんばって登ろう。」と、今日は裏登山道から登る。やっぱり裏登山道の方が近い(あたりまえだ)。
表の半分ほどの時間で岩場についたが……今日も強風。昨日と同じか、それ以上か(ジョリィはわりと平気そうな顔をしていたけど)。とりあえず、唯一、風当たりが比較的弱い草溝ルートを登る。その後、中央カンテへ。岩場の耐風姿勢ってあるのかしらと思いつつリードしたり、風にひっぺがされそうになりながらビレイしたりして、なんとか終了点へ。昨日同様、真横に流れるザイルに弄ばれつつ、やっと基部へ降り立つ。と、みるみるガスが湧いてきて霧雨まじりとなり、あえなく本日も(かなり)早い店じまいとなる。とっとと荷物をまとめ、下山にかかる。と、登山道に回りこんだとたん、うそのように風が凪いだ。ちょうど岩場のところだけ、風が巻き上げてしまうのだろうか?途中、イナバの物置をぶら下げて登っていく果敢なショベルカーに遭遇したりしつつ、のんびりと下山した。
……というわけで、今回は2日間、強風に弄ばれた三ツ峠でした。でも、これはこれで貴重な体験で、なかなか楽しかったです……岩場も貸切でしたし。