自主の記録

2005/8/13(土)〜15(月)
北アルプス/爺ヶ岳〜五竜岳縦走


◆メンバー 伊藤幸雄(L)、伊藤栄子
◆記録    伊藤栄子


8月13日 

 整備の行き届いた柏原新道を歩きはじめて30〜40分程で雨が落ち始め、カッパを着込む。
 高度が上がり、沢は見えるが、山並みはガスの中に隠れている。
 黙々と一歩一歩高度を稼ぐことが唯一の楽しみで、高度計が応援団だ。頭の上が明るくなったと思うと種池山荘間直の花畑になった。稜線を爺ヶ岳に向かうが、見渡せど真っ白で相変わらず高度計を覗きながらの歩き。
 冷池への登山道は、蒸し暑く、水溜りで泥だらけだが殆ど平行に進むのでホッとして歩けた。しかし、小屋からテント場までが急登で、表示されていた8分ではとてもたどり着かなかった。(わたしの歩みが遅い為だが)


8月14日

 霧雨の中、テント撤収しスタートしたが、30分程でヘッドランプはいらなくなった。
 景色を見ることは全く望めそうも無く、時間消化が楽しみの歩きになった。
 キレット小屋から五竜岳への道は、(1)登りの一歩が高く息が荒くなり辛い。(2)稜線が痩せて怖い。(3)鎖の有る個所は思いきり頼る、(4)2m程の高さもクライムダウンしないと怖い等、独り言ばかり。
 長時間歩くと体の柔軟性が無くなり(元々少ないが加齢もあり)、ギクシャクし、下りはロボットの動きのようになる。などと、ああだこうだと考えながらも五竜山荘にたどり着いた。寒く、お腹も減っていたので、品の良いサイズのかき揚の乗った650円のうどんをランチとした。美味でした。
 幕営する頃は強風で、リーダーは風に対して縦向きにテントを張りたいと言ったが、空いているスペースでは希望の張り方ができないじゃんと思った。それよりも、早くテントの中に入りたかった。一人が必ずテントを持っている状態で、固定の為の大き目の石は既に無く、小さ目の石を6〜7個をまとめて使用した。しばらくしてリーダーが外回りの点検をしたところ、風の振動でフライのゴムが切れていた。夕寝もし、夕食が済んでもまだ7時だが外で星観察が出来る状況でもないので早々とシュラフの中に入った。
 何もすることが無いといくらでも寝られるもので、目を覚ますたびに、朝になったら雨は収まっていることを期待した。


8月15日 

 期待は外れ雨・風とも止まず不帰キレットを行くのは心配で、撤退と決めた。また、食事から撤収までのスピーディーな動きには自分ながら満足できた。
 帰ると決まると現金なもので足取りも軽く、荷物も軽く、昨日までの自分の歩きが嘘の様に進み、遠見尾根を駆け下り?、アルプス平駅に到着した。自身の体力、気力と相談しながら自分ペースで、楽しく、また、つらくても歩けたことで、次に唐松岳から先につなげる楽しみができた。


【行程】 
8月13日 扇沢(8:00)〜種池山荘(11:50)〜爺ヶ岳(12:40)〜冷池山荘テント場(14:15)
8月14日 テント場(4:30)〜鹿島槍ヶ岳南峰(6:20)〜キレット小屋(8:15)〜北尾根頭(10:10)縦走路分岐(12:45)〜五竜山荘(14:00)(幕営)
8月15日 テント場(7:20)〜西遠見(8:20)〜中遠見(9:15)〜アルプス平駅(10:30)