自主の記録

2005/7/16(土)
奥多摩/倉沢谷本谷


◆メンバー 南谷やすえ(L)、伊藤幸雄、伊藤栄子、久野眞由美
◆記録 久野眞由美


 「海の日」連休初日、梅雨はまだ明けない様子の曇り空。しかし蒸し暑く、水にバンバン浸かりそうな倉沢谷本谷遡行には、絶好の日和でした(?)。倉沢林道からほんの少し入った所の広い路肩に駐車し、目の前の切り通しからガードレールをまたぎ、踏み跡を見つけて倉沢谷に下降しました。この時、男性と女性の2人パーティが入渓支度をしていました。後で沢の中で遭遇した際、この男性はあの柏瀬祐之さん(「山を遊びつくせ」などの著者・有名な沢ヤ様)とわかりました。
 沢への下降途中、林道から放り捨てられたゴミが散乱していて、ちょっと興醒め。自転車などの粗大ゴミも捨ててありました。(こら〜!)
 下降点から、まずは下流の「マイモーズの悪場」を見学しに、ゴルジュを少し下降。「マイモーズの悪場」は深いゴルジュの中、黒々とした岩がツルッツルンに磨かれたS字状ナメ滝で、激流が走っていました。
 引き返し、あらためて倉沢谷本谷の遡行開始。ゴルジュと釜が次々と現れて来ます。さすがに水量豊富なだけあって、大きな釜はそれなりに深く、小さな釜も意外に深く・・。
水に浸かる場面が豊富でしたが、この沢の水は綺麗で、あの特有の「沢臭さ」をほとんど感じませんでした。
 大きな淵でM女史は、水中メガネ&シュノーケル(!)で泳いでいました。時折、水から上がってゴーロなどを歩く時、沢の中でさえモワっとした暖かい空気。この日、街はもの凄く暑かったのでは?。あれだけ水に浸かっていても冷えを感じなかったので、暑い夏の日には、ここはうってつけの沢の一つでしょう。
 大きな釜をもつ2段5mの滝、滝の左壁に残置スリング。巻きもあるけど、ここはチャレンジ。釜に浸かり歩いて行くと足が立たない深さとなり、最後は泳ぎで滝の左壁に取り付きます。垂直の1段目は、つるんとした足場に辛うじて立ち、残置スリングを2段のアブミのように使わないと上がれません。ロープを着けて、3人が次々にトライしましたが、今一歩というところで、釜にドップ〜ン。残置スリングにもう1本スリングをかけたりして、4人目のI女史が遂に成功。ロープを出してもらっての2度目のトライは次々に成功しましたが、スリングの回収ができず、後続の柏瀬氏に回収して頂き恐縮でした。2段目は、つるつるしてホールドの無い凹角を、ずりずりと虫のように這い上がりました。
 この沢の岩は、おしなべて角が無くとてもとても丸い、という印象でした。豊富な水流に磨かれている、という事でしょうか。
倉沢林道が右岸上に並走しているので、右岸側への高巻では、あっという間に林道に出てしまい、林道上を歩きながら、また沢への下降点を探る、という事も。成瀬沢出合付近は、林道と沢の距離が一番短い所でした。柏瀬氏パーティは、ここで沢装備を解いて終了のようでした。
 私達は更に遡行を続け、最後は堰堤に開けられたトンネルをくぐって越え、小屋跡の石積みのあたりで、遡行終了。倉沢林道を、歩いてきた沢を下に見ながら下る途中、曇り空は雨に変わっていました。


【行程】 奥多摩駅集合(9:00)〜倉沢林道入口/入渓(9:45)〜魚留橋(13:15)〜倉沢林道入口(14:15)〜奥多摩駅(14:50)