講習山行の記録

2005/6/11(土)
奥多摩/倉沢谷本谷

◆メンバー 工藤寿人(講師)、横川秀樹、福田洋子、福島彰男、松永巳幸、尾久一朗、石田勝幹、 高橋一也
◆記録    石田勝幹


 10:37に入渓点に到着。コンパス、高度計で場所の確認をする。標高は460mだった。
 最初、マイモーズの悪場を見るために沢を下る。現地に到着し景観をみる。ゴルジュ地形だ。有名な場所らしい。どんな理由で有名なのか、また名前の由来もよくわからない。引き返し、いよいよ遡行を開始する。

 今回は棡葉窪とは水量が異なった。水の量が断然多いし流れも速い。前日、雨が降ったためであるのか、これが常態なのか、その辺の事情は不明だった。しばらく歩くと私の太ももの部分のハーネスがゆるんできた。原因は私のハーネスは後ろの腰のところが取り外しできるタイプで、工藤講師によると、私のハーネスはフリークライミング用(私はあまり考えないで購入してしまった。何が自分に合うのか、合わないのか、自分で価値判断をしていなかった)ではないかとのこと。ザックを背負って登ると後ろのフックの部分がこすれて、はずれてくるとのこと、前回の沢登りのときもそうだったので、自分一人では理解できなかったが、工藤講師の説明を聞いて理解できた。
 11:54の昼食休憩までザイルを使うという場所もなかった。工藤講師から沢の歩きかたということで講話が少々ある。岩場のような繊細な技術というより、体重をフラットにかけるのが基本ということを伺う。昼食後、カラビナについての話題があった。基本的なカラビナの形状、日常のメンテナンスなど書籍にはなかなか書いていない(単に私の勉強不足だが)ことが多かったようだ。

 休憩後、ふたたび出発、数分後に枝沢を確認。ここで、ルートファインディングということで再び磁石と地図で現在地の確認をする。2万5千分の1の地図には書かれていなかった。遡行図にはあるらしい。小さい沢なので地図にはのせられないとのこと。福田さんから教わる。その後、高巻くには少々たいへんな滝に出会う。滝といっても正面向かって左側にちょろちょろしたものだ。右側から工藤講師がフリーで登る。その後、ザイルを使い、肩がらみのビレイで次々とメンバーを引き上げる。ここで、私はカラビナをハーネス正面の本来とは異なる部分で固定するというミスをした。そのため、引き上げてもらうとき、ハーネスからカラビナがはずれてしまった。運がよかった。岩場であれば怪我をしていただろう。こんなミスがないようにと肝に銘じた。福島さんや尾久さんにハーネスのアドバイスをいただく。
 そんなこんなで、歩くことにも少々なれてくると、外の景色にも注意がいくようになった。水の浸食作用による地形、運搬作用による堆積物、鹿の骨から鉄格子のようなものまであった。水量が増加し水流が速くなったときに流れ、流れが遅くなった場所に落ちついたのだろう。川の流れが2倍になると相当な大きさの岩も流してしまうことを思い出した。(正確なことは忘れてしまったが。)山にくるといつも感じることだが、地質や岩石などの理解を深めればもっと楽しめる。今回もそれを感じた。
 その後もうまく登れないところがあった。滝を高巻くときだったが、尾久さんが登った直後、私もその場所に挑戦したが、結果は滝壺に落下した。幸い怪我はなかった。その場所は、横川さんが迅速に判断しカラビナとロープを使い登る人のサポートをした。状況判断と対処の仕方に感心してしまうと同時に自分のふがいなさに恥ずかしさでいっぱいになる。
 15:24、無事に魚止めの滝を見学する場所までたどりつく。そこから、林道にでる。林道で途中、崖崩れの場所に出会う。興味深く観察するメンバーもいた。地滑りが日本で一番多い新潟に住んでいる私はそんなに珍しいという気持ちにはならなかった。ただ、山行のとき斜面崩壊(崖崩れ、地滑り、雪崩など)に遭遇する可能性もあるんだなとぼんやり考えた。

 講習前、「今回はどんな沢登りになるのだろう。」と期待と不安が入り交じっていた。2万5千分の1の地図は用意していた。遡行図はなかったが、あったとしても具体的イメージができるほど経験がない。山塾のみんながいるからなんとかなると思う。でもそれは「連れて行ってもらっている」という意識だと自覚する。この意識を変えていきたい。そのためにも、沢登りで必要な技術を習得していきたい。また、今回の講習では滑落が多かった。技術的なこと以外の原因として最近、体調の管理が不十分なところがあったと反省する。それが注意力を散漫にし山行に集中できなかった。何事も日頃の健康管理が大切だということをあらためて痛感する。ご迷惑をかけるたびに、山塾のみなさんから貴重なアドバイスをいただいた。ありがたいことである。


【行程】  駐車場(10:10)〜倉沢本谷(10:37)〜休憩・昼食(11:57/12:15)〜休憩(14:41/14:50)〜魚止めの滝(15:24)〜駐車場(16:07)