自主の記録

2005/6/20(月)
奥多摩/岳嶺岩 A1トレーニング


◆メンバー 伊藤栄子(L)、久野眞由美、福島彰男
◆記録 福島彰男


 アブミは過去講習で2回参加しているが、なかなか上手くいかない。今回なんとかしたいと自主に参加。自前のアブミも購入しやる気満々である。
 梅雨時なので雨が心配であったが当日は好天に恵まれた。早速自主開始。手始めに垂直岩でトレーニングかと思ったが、リーダーのA子さんはハングの岩に、向かって右側の大ハングからリードで登り始めた。今回の自主の狙いはハングに的を絞ったようである。リップの乗っ越しの所で少し手こずったがそこはなんなくこなしハングを抜け、そして左側にトラバースして小ハング用支点にトップロープをセット。見事である。トップロープが張れなければ今日の目的の練習が始まらない。これで先ずは一安心。
 最初は左側の小ハングからトライ。出だしの垂壁はなんとか登るが、ハングになってから二つ目のボルトで行き詰る。次(三つ目)のボルトに移れないのである。遠くにあって全く手が届かずアブミが掛けられない。全員トライしたが進めず。よく見ると遠いボルトの手前に先端の欠けたと思われるボルトの残骸があるではないか。「そうかこれが無いからすすめない」と勝手に決め込む(去年もそのボルトが無かったまま登ったのか)。いずれ判るが今回はこのルートは不可能と思い右の大ハングでトレーニングを続行(大ハングで最初のハングを越え残置スリングのある所まで登る)。
 Kさんも完登。残るはF。ハングまでいくが、そのあとのリップの乗っ越し部分で手こずりギブアップ。ロープで降ろして貰うが、その後の残置アブミの回収が大変。回収のため登り、ハングの所のアブミの回収は出来るのだが、垂壁の所がトップロープで引っ張られているので回収が出来ないのである。仕方がないので一旦降り、また登って回収にいく有様。本当にアブミの練習は時間が掛かり疲れも一入だった。 
 最後にトップロープ回収のため再トライしたが、リップの乗っ越しのところで、またもやもたつきギブアップ。その為、トップロープの支点回収が出来ず。回収の為ハング岩の上まで行くことになってしまった。これまた上まで行くのが一苦労。岩の上はトップロープの上の部分。今にもその突き出た部分が割れて落ちるのではとヒヤヒヤする。懸垂ロープをセットしKさんが先に懸垂したが、その後が大変。空中状態のままでの作業。仮固定やら、さらに登らなければならなくなりプルージック、タイブロック等を使い、苦労の末トップロープのセットを回収したのである(あとからKさんから聞いた話)。そう言えばKさんはいつもロープスリングを3〜4本肩に、腰にはテープスリングを2〜3本、タイブロック付き0型カナビナをいつも身に付けている。今回のような咄嗟の場合でも対応出来たのである。改めて感心させられた。
最後に登りきった二人にポイントを聞いてみた。

 A子さん:「リーダーとしてやらなくてはいけない状況だった事が登れた一番のポイント」
 Kさん:「動作のロスを少なく・所要時間を少なく、腕の負担を軽減がポイント」

 アブミはテクニックと改めて痛感した。いろんな事を学んだ一日だった。


【行程】 トレーニング開始(10:00)〜終了(16:00)