自主の記録
2005/5/1(日)
藤坂ロックガーデン
◆メンバー 松永己幸(L)、田中治男 山野美香(L)、山野昭人
◆記録 松永己幸 山野昭人
マルチピッチをスムーズ行う事を本日の課題とする。
ウォーミングアップ後南稜を登る。終了点から懸垂下降しようとロープダウンするが、松の木に絡まりいくら引いても取れない。近づいてよく見ると2箇所も絡まっている。ロープを切断しようという案もあったが、ナイフはザックの中にある。二人でどうしようかと悩んでいる所に、別の自主組みがのこぎりをぶら下げ助けに来てくれた。感謝!グィっとロープを引くと、松の木が折れ絡まりを解く事ができた。
松の木を折ってしまったことでオーナーに謝りを入れたら、谷川はこれよりアクシデントが起きやすいので、更にここで練習を重ねるようにと指導を受ける。
もう一度南稜を登ろうと思ったら、オーナーがこんな簡単な所を登っても練習にならない、凹状岩壁〜オリーブルンゼを登りなさいと言うので、行ってみた。難しくないルートではあるが、リードで登るとドキドキした。声が届かなくなり、言葉での意思の疎通が出来なくなる。言葉で無く、ロープやホイッスルで相手の状況を把握する必要を感じた。
下まで降りて来ると、オーナーに“もう帰りたいのだが君たちが心配で見守らなくてはいけない”と、厳しくも暖かい言葉をかけていただき、今後はオーナーに安心して帰れると言うまで練習を積みたいと思った。
又、ナイフやホイッスルをザックに入れっぱなしでは意味が無いと反省した。
一方、本日の課題はぎこちないけれど、身についてきていると実感した。 (松永)
ゴールデンウィークの帰省にあわせて、藤坂ロックガーデンでのマルチピッチのトレーニングを企画した。駐車場が整備されて広くなり、駐車しやすくなっていた。
岩場基部に到着すると、藤坂ロックガーデンの名前よろしく、藤の花が三房ほど咲き出していた。松永・田中ペアがすでに登り始めていたので、われわれも負けじとマイナーリッジにとりついた。最初の支点までが遠い。不安な場合は、簡単なルートから登って最初の支点に掛けてから、下降して登りなおせば良いと思う。マイナーリッジを登って下降すると、斉藤氏に会うことが出来たので、無名山塾として今年分の使用料を支払った。「この岩場に来る人で結構亡くなる人がいるんですよね。今年も一人ヒマラヤで亡くなった」 と斉藤氏。なんとなく不安になったが、気を取り直して再び登り始める。 南稜を3ピッチで登り頂上へ。下降すると松永・田中ペアがロープを木に引っ掛け、壁の真ん中で回収に苦戦している。しばらく見ていたが、斉藤氏から手渡された鋸をぶら下げ、救援にむかった。4人で奮闘すること10分。何とか回収に成功したが、小枝を一本折ってしまった。
最後にパピヨン岩稜を登った。ここは左右に全く逃げずに一直線に登ると、最上部は少々張り出し気味で結構難しい。UIAAグレードでIV+くらいだそうだ。まだ挑戦していない人はぜひ試してみてほしい。 (山野)