自主の記録
2005/5/1(日)〜5/4(水)
会津〜尾瀬/スキー縦走
◆メンバー・記録 岩本一郎
個人的にテーマとしている会津尾瀬山スキーの一環。これまで湯ノ小屋−至仏山−尾瀬沼−燧ケ岳−御池間はスキー登山でつながっており、その線を今度は会津方面からつなげようという計画です。事前の準備でエスケープする際の確実性も上がっており、地形的危険箇所はないので条件さえ良ければ可能と考え入山しました。
5月1日 重荷(装備はかなり絞ったのでそう重くもないはずなのだが)で登っていると暑くて汗がぽろぽろと落ちる。スキーの縦走装備で稜線まで1000m以上を登りあげるのは、思っていた以上にきつかった。今日はずっとかつぎでもいいかとも思っていたのだが、雪がつながってきた巽沢山の手前でスキーをはきシール登高とした。やはりこの方がラク。途中、家向山の手前から見えた窓明山の稜線がかなたに高く見え、今日登るところにしてはずいぶん遠いなあと感じた。だいぶ疲れたが、幸いほとんど雨に濡れずに避難小屋に入ることができた。その避難小屋も、前日泊まったパーティが窓から出入りできるように掘ってくれていたとのこと。ラッキー。夕方からは雨となった。今日登った尾根はスキーで下るにも好適だと思う。
5月2日 霧雨で視界が悪く風もあるので朝の出発は見合わせる。昼になって視界が回復したので出発した。三岩岳から会津駒間は、右側の針葉樹の林に沿うようにして雪庇の基部をシールで進む。雪が多いこともあって困難な部分はなかったが、ところにより雪庇が波打っているため林の中へ迂回した。小さな登りはスキーを引いて登ってしまう。この区間に限れば駒ケ岳から三岩岳方向としたほうが良いようだ。会津駒ケ岳の山頂では風当たりが強く、気温も下がったようで、濡れていたシールやビンディングがたちまち凍ってしまった。駒ケ岳山頂からの滑降は、斜面が固い上、つぼ足の穴ぼこがやたら開いているので滑りにくかったが、無事に駒ノ小屋に到着。布団付き素泊まりである。
5月3日 今朝は快晴、燧もくっきり見える。がんばるぞ。小屋から1996m点までは安全のためスキーは担いでアイゼンで下った。この区間もヤブはわずかで、難なく通過。そこからは御池まで滑走モードで行く。平均すれば下りであるとはいえ、緩やかなアップダウンの稜線である。滑れるところもあれば、緩く登るところもあり、そう速く進むものではない。ある程度の登りは、スキーは脱いで流れ止めを持って引いて進んだ。大杉岳からの下りは樹林なのでやや判りにくいが、あちこちに目をやりながら尾根の状況を見てルートを外れないように滑る。赤布などは見当たらなかった。時にGPSも確認しながら下り、御池の駐車場に昼前に到着した。
今回の主目的は達成したが、ここからは沼山峠を越えて長蔵小屋の幕営地に向かうことにした。沼山峠への道は除雪されていたのでスキーはザックに付け歩く。道路終点まで我慢できず適当なところから山に入って沼山峠に上がった。ついでに大江山を往復。峠からはコースサインを追って滑り降り、大江湿原の雪原に出て長蔵小屋へ。ツェルト泊。
5月4日 三平峠から大清水平に出るつもりがトレースに引きずられ尾瀬沼岸に行ってしまった。方向を修正し、大清水平に出ることができた。ちゃんと自分の磁石に従わないといけませんね。森の中を登り皿伏山を越えてうまくセン沢田代に到着。白尾山に取り付くが、以前登っているので山頂は割愛してトラバースで富士見峠に出ることにした。1900m位でシールをはずし、高度を落とさないようにトラバースして、うまく富士見峠付近に出ることができた。アヤメ平からは赤布がついたコースをたどり、鳩待峠まで漕ぎも交えてのんびり滑った。
【行程】
5月1日(日) 曇のち雨 保太橋(10:20)〜家向山(13:40)〜窓明山(15:30)〜三岩岳避難小屋(17:05)泊
5月2日(月) 雨のち晴 出発(12:45)〜三岩岳(13:30)〜大戸沢岳(15:40)〜会津駒ケ岳(16:50)〜駒ノ小屋(17:00)泊
5月3日(火) 晴 出発(6:35)〜大津岐峠(8:00)〜大杉岳(11:15)〜御池(12:30)〜沼山峠(15:25)〜大江山(16:15)〜尾瀬沼東岸17:20泊
5月4日(水) 晴 出発(6:10)〜三平峠(7:00)〜皿伏山(9:00)〜富士見峠(11:25)〜アヤメ平(12:40)〜鳩待峠(13:35)