講習山行の記録
2005/4/10(日)
谷川連峰・平標山/山スキー
◆メンバー 工藤寿人(講師)、伊藤幸雄、伊藤栄子、伊藤由以、山野昭人、山野美香、シニア2名、遠足1名
◆記録 山野美香
前日の神楽峰でコース・お天気・メンバーと、技術面以外ではハナマルの山スキーデビューを果たすことができました。作られたコースではなく、誰もいないところを好きなように滑る…今までに体験したことのない爽快さを味わえたことがなによりでした。
今日の平標山は前日とは違ってある程度の困難を覚悟しなくてはと、工藤講師に様子をうかがって気持ちを引き締めます。
いくつものことを同時に判断したり解決していくことが苦手な私にとって、幸い天候が穏やかなことで気持ち的には余裕が持てました。これが雨や雪だったり風が強かったりしたらもうそれだけで余裕がなくなり、先のことを考えると不安で胸が苦しくなってしまうのです。
登山口の駐車場はすでに満車状態。どうやらここは人気のルートのようです。出発して1時間半ほどで樹林帯を抜けると、そこは広々とした雪原からいくつもの尾根が伸び、その先には堂々と平標山が鎮座しています。そして正面に見える斜面を見ながら工藤講師と伊藤(幸)さんの目がキラキラしていますが、「今回はあの斜面はちょっと無理だね」と自分に言い聞かせるように話していました。(ごめんなさい、あの急斜面がいつか私にもおいしい斜面に見えたとき、是非もう一度ご一緒させて下さい。)
少しずつ斜度も増し、先頭を行く伊藤(幸)さんが慎重にルートを選んで進んで行きます。今回講習参加で山スキー2回目の私は前に進むことで精一杯、地図やコンパスを見ることすら出来ずに、ただただ伊藤(幸)さんの後を一生懸命について行くだけです。急斜面を何度もキックターンを繰り返しながらジグザグに登り高度を上げていくといつしかハイマツ帯になり、振り返れば苗場山や昨日登った神楽峰が見えました。
ここまでは順調、もう一息だ…と自分に言い聞かせながら板を進めていくと次第に傾斜も緩やかになり、山頂が見えてきました。これまで一列で登っていたメンバーは広々とした斜面を思い思いのコース取りで山頂へと向かいます。
ほぼ予定通り12:00に登山者でごった返す山頂に到着。一息いれて記念撮影後、シールをはがしいよいよ核心の滑降・・・胸がドキドキしてきました。
颯爽と滑り降りていく伊藤夫妻に「置いていかないで〜」と必死に追おうとするのですが、ちょっと急な斜面では思いっきりボーゲンになってしまい、それでもうまくターン出来ずに一旦止まってキックターンで方向転換。それにしてもこの斜面、雪崩がいつおきてもおかしくない斜度だなぁ…大丈夫かな、なんて考えていると、上のほうからY君が転んた勢いで雪がなだれ落ちてきました。コ、コワイ。
今年は雪が多いからか、木と木の間が空いているのでゆったりと滑り降りることができるのですが、「あの木の手前でターンしよう」と思いながら滑っていくとその木に吸い寄せられていきます。木は見ないほうがいいみたい。
少し滑っては止まって待っていてくれる伊藤夫妻の後をついていこうと必死でターンを繰り返し、なんとか滑り降りることが出来ました。
今回の山スキー、思う存分堪能できましたといいたいところですが、滑りに関してはなかなかうまくはいきませんでした。でもケガがなかったのがなにより、そして麗らかな一日を楽しく過ごすことができて幸せでした。
【行程】 平標登山口駐車場(7:30)〜林道終点(7:40/7:50)〜平標山頂(12:00)〜登山口駐車場(14:30)