講習山行の記録

2005/1/7(金)〜1/10(月)
南アルプス・仙丈ヶ岳

◆メンバー 松本善行(講師)、岩崎元郎、黒田記代、福島彰男、神森揮要子、松永己幸、田中治男、 尾久一朗、ゲスト1名
◆記録 神森揮要子


 1/7(金) 茅野前泊、1/8(土) 茅野駅6:30集合、ジャンボタクシー1台に乗車し戸台に向うが、途中雪の路面でスリップしたのか?事故の影響で迂回を余儀なくされる。突然のハプニングに岩崎先生より、時間の都合で八ヶ岳に変更するかもしれないと言われ行く先の不安を感じたが、無事戸台の駐車場に8:30着。 

 8:55出発、氷、雪と歩きづらい川原を3時間、12:00頃から八丁坂を登り始める。共同装備、食材などで一杯のザックが肩に重い!アイゼンを着けていないので、昨年の講習で練習した歩き方を思い出しながら慎重に歩く。北沢峠付近では積雪70〜80p位だった。15:10テント場へ到着、A班、B班それぞれにテントを設営した。
 A班の夕食は福島さん準備のカツ丼、豪華なカツに今日の疲れも吹っ飛ぶようだ。水はテントのすぐ横の川で調達でき、雪を溶かさずにすみラッキーであった。テントの設営の仕方やテントの中での行動、効率のいい準備の仕方などを岩崎先生より教わり、明日の天気を願いつつ19:00就寝。

 1/9(日) 4:00起床 6:20出発。昨日は晴天であったが、今日は雪が降っている。松本講師より、アイゼンを着けていくように指示があるが手が寒さで思うように動かない。靴底の雪を落とし確実にセットしなければ外れて危険である。準備を終えヘッドランプをつけ北沢峠のトイレ横から登りだすが、ふかふかの雪にアイゼンも効きにくく引っ掛けないように注意しながら歩く。相変わらず雪は降っているが、風はなく暑い!!。休憩時ペットボトルの水を飲もうとすると、シャーベット状態になっていてびっくり、もう少し時間がたち標高が高くなれば、凍って飲めなくなりそう。幸いテルモスに湯を入れているので帰りまでなんとかなりそうだが・・・・

 途中1人10分づつのラッセルをしながら森林限界を抜けると風、雪ともに激しくなり寒さも一段と厳しくなる。手の小指の感覚もなくなり、頬に吹き付ける雪がとても痛い。視界も悪く小仙丈に着いたころには益々吹雪になりこれが冬山の恐ろしさか!と変に納得してしまう。岩崎先生より、12時までに頂上につかなければ引き返すといわれ、何とか12時までには頂上へと進むが、頂上などとても見えない。強風で雪が飛ばされてむきだしの岩と氷の上を確実にアイゼン歩行をしなければと慎重に歩くが、不安になる。ついに頂上手前で時間は12時岩崎先生の的確な判断でリタイア、テント場から約6時間吹雪の中、ここまで登ることができとてもうれしい。が、下りのルートが雪で消され不明・・・・黒田さんを先頭に慎重に踏み後を探しながら下るがどこもかしこも同じような状態でどこがルートか判らない。小仙丈を過ぎ目印の赤い旗を見つけた時には、もう大丈夫だとホッとする。後はトレースがはっきりしているのでどんどん下る。3合目当たりでアイゼンをはずし、キックステップで歩くように言われ、かかとを使いながらバランスよく歩く。15:30やっとテント場に着き無事戻れたことを感謝せずにはいられない。恐ろしいといわれる冬山を思い知らされた。

 黒田さん差し入れの甘いお汁粉で身体が温まり疲れが取れそうだ。今夜の夕食は、伊勢えび汁、干物、お酒も入リ今日の1日を振り返り、話が弾み楽しい時間を過ごし21:00就寝。

 1/10(月) 5:00起床 7:20分出発。皮肉にも晴天 11:30戸台着。12:30タクシーにて茅野駅に・・・温泉に入り駅前の焼肉店で疲れをぶっ飛ばそうと焼肉を食べ17:30電車で新宿へ。

 今回の講習の反省点は、荷物のパッキングの仕方、テントの中での荷物の整理の仕方、水の容器、雪山の行動食、吹雪の中のルートファインディングなど学び直さないといけないし、経験を重ねることが大切であると思った。


【行程】
1月7日 茅野泊
1月8日 茅野駅(6:30)〜戸台(8:30/8:55)〜八丁坂(12:00)〜北沢峠(15:10) 幕営
1月9日 北沢峠(6:20)〜仙丈ヶ岳ピーク手前(12:00)〜北沢峠(15:30)
1月10日 北沢峠(7:20)〜戸台(11:30)〜茅野駅(12:30)