自主の記録
2004/12/12(日)
八ケ岳・赤岳主稜
◆メンバー 横川秀樹(L)、伊藤幸雄(SL)
◆記録 横川秀樹
ちょっと前(本科生2年目頃?)は、憧れのルートでもあった赤岳主稜。今ではそんな憧れはなく、まぁ問題なく行けるだろうなぁというぐらいで、いきなり中山尾根じゃ「ナメてんのか?」と言われそうだから、いや、ちょっと不安だから、一応、その前のステップとして企画したというのがホンネのところか。
そうそう、ちょっと前の憧れルートとしては、赤岳主稜のほかに、剱岳のCフェース、穂高の滝谷ドーム中央稜と・・・、あと一箇所どこだっけ。一ノ倉の南稜かな。忘れてしまった。それにしても、本科2年目の頃、あの頃は、夢も希望もあったなぁ・・・。アレ、まるで、今はないみたいだ。おっと、話が横道にそれた。
さて、赤岳鉱泉の朝食は朝6時。これを食べてからの出発なので、鉱泉を出たのは7時ちょっと前。あとで知ったことだが、主稜などバリエーションへ行くときは、朝飯は自前のパンなどを用意し、小屋のメシは食べないで早立ちをするのが正解らしい。
ということで、トラバース地点に着いた頃は、先行パーティがぎっしり詰まっていた。まぁしょうがない。これも勉強だ。
我々の直前のパーティは7人。3人・2人・2人、と3班体制で行くようだ。「どちらかの山岳会の方ですか」と聞いてみたら意外な返事。「いえ、ガイド登山を通じた知り合いとか、いろいろ・・・」「エェ〜ッ、やばそうな人たちですねぇ、あなた方は。遭難おきたら絶対もめますよ!」なんて口では言わないけど、どうもヘンな集団。
見たところ、最初の3人チームは、ザイルの処理でトラぶっている様子。次の2人チームは落石を起こすし・・・。なってない!
やっと我々も登攀開始。チムニーを速攻で駆け上がり、続く2ピッチ、3ピッチと進む間の待ち時間には、前の集団のシンガリを務めるオバサマと会話をしたりしつつ、とりあえず友好関係を築きあげる。
4ピッチ目からは緩斜面なので、ここで伊藤さんと相談。コンテで上部岩壁まで一気に進んで7人をゴボウ抜きすることに決めた。追い抜きざまに「すみません、先行きますんで」と一応ニッコリ笑って、なるべく感じのいいパーティを演出したつもりだったが、どうだったろうか。
そんなこんなで、上の岩場も簡単に抜けると、また緩斜面になって、あと一息で頂上の小屋だ。天気も上々、風もそれほど強くなく、途中で伊藤さんがザックに落石を一発受けたが怪我もなく、無事終了。
雪の全くない赤岳主稜は、写真で見た雰囲気とずいぶん違っていたが、まずまず、快適に楽しめたと思う。
【行程】
赤岳鉱泉(6:50)〜中山乗越(7:15)〜行者小屋(7:30)〜文三郎道トラバース地点(8:15/9:00)〜登攀開始(9:50)〜赤岳北峰頂上(12:15/12:40)〜赤岳鉱泉(14:10/14:30)〜美濃戸(15:40)