自主の記録

2004/6/17(木)
越沢バットレス

◆メンバー 横川秀樹(L)、山野美香(SL)
◆記録 横川秀樹


 これまで何度か行こうとしたが、そのたびに雨で中止となってしまった越沢バットレス。今回は、週間天気予報をにらみつつ、当週の月曜日に自主を決定。勤務先に休暇届を出したり、金沢さんに計画書を出したりと(ギリギリになってすみませんでした)、ちょっとバタバタしてしまったが、梅雨の中休みを狙いうちするにはこれしかなかった。
 パートナーにはいつでも休めそうで(失礼!)、クライミングに情熱を燃やしている山野美香さんを指名。予想通り休暇を取ってくれ感謝。
 朝8時鳩ノ巣駅の駐車場に集合。平日だが、ハイカーがそこそこいる。道を間違って、バットレスキャンプ場経由で岩場に着いた。第1スラブと第2スラブ、並行して右に斜上する二つのスラブが大迫力で迫ってくる。なかなかスケールの大きな岩場だ。
 さて、まず手始めに4級+の第2スラブに挑戦。1ピッチ目、桧テラスまでを私がリード。簡単そうだが意外と難しく、先が思いやられる。
 2ピッチ目に入る前に、別の3人パーティーがやってきた。オフィスアルパインの大森上級登攀ガイドとスクール生(?)のお二人だった。大森さんとは面識があったので、軽く挨拶。2ピッチ目をリードする山野さんへも「ピッチは最初の残置支点よりも一段上の支点まで行ったほうがよい」とアドバイスをしていただいた。
 続いて、私がフォローで2ピッチ目を行くが、スラブの基部から上はなかなかイヤらしい。岩自体はツルツルなので、足は細かいエッジを拾っていくしかないし、ホールドも細かい。しかもほとんどが逆層気味だ。「よくこんなところをリードしたもんだ・・・」と思いながら何とかビレー点へ到達。
 息つく暇もなく、最終3ピッチ目は順番からいって私がリードしなければならない。「うーむ、どう行けばいいんだ?」と悩んでいると、向こうのほうから「横川さ〜ん、何級やりたいの?」と大森さん。「やさしいところを行こうと思ってるんですが・・・」「だったら右へトラバース気味に行くのが4級。真上は5級で、左のフレークを使っていくと6級ですよ」
 一見、左のフレークが一番易しそうだったので、そこから行こうと思っていたのだが、この言葉で迷わず右へトラバース。テラス状のところへ着いたら左上へ登っていく。一瞬危ない場面もあったが、何とか終了点へ。
 最後は右へトラバースしたところにある大木から懸垂2ピッチで基部に戻る。
 少し休んで、次は右ルート。最初のピッチは5級−で小ハングを乗っ越していくのが核心だが、山野さんが慎重にクリア。
 2ピッチ目は私がリードするが、これまた意外と悪かった。最終3ピッチ目は山野さんの順番だが、途中アクシデントにより私が登ることに。細かい逆層気味のスラブはどう見てもやさしくはなく、A0を多用して何とか登りきった。
 この右ルートが越沢バットレスでは一般ルートということだが、このぐらいが楽にリードできないようでは・・・と、修行不足を痛感した一日だった。


【行程】
鳩ノ巣8:25〜岩場9:05〜第2スラブ登攀開始10:00〜下降終了12:10〜右ルート登攀開始12:30〜下降終了15:00〜鳩ノ巣16:00