講習山行の記録
10/11(土)-12(日)
小川山 フリークライミング
◆メンバー 新保司(講師)、横川秀樹
◆記録 横川秀樹
初日は屋根岩2峰の「セレクション」へ。セレクションは6ピッチのマルチピッチルートで、小川山の中では初心者向きということもあり、人気が高いらしい。
幸いにして取り付いたのが一番早く、順番待ちすることなく1ピッチ目のスタートを切る。新保講師がリードしその後を続く形だが、初っ端から慣れないクラックということもあり、ここはキャメロットを一瞬つかむというズルをして乗り切ってしまう。
2P目は長いスラブ、3P目は、壁に挟まれたチムニー状を登る。4P目もさほど難しくない斜面を登り、いよいよ「セレクションのセレクションたる所以」と新保講師が言う5P目へ。
このピッチは、一旦数メートル左下の潅木へ降りてから、10メートルほど左へトラバース。その間、ホールドは全てアンダークリングで、見るからにイヤらしい。そして、トラバースの最後では、狭い岩の隙間に上半身を突っ込まなくてはならず、初めてだとかなりビビるところだ。
最終6P目は、1P目と同じくクラック。これもちょっと難しい。ようやく全てを終えて、最後は50
mの懸垂下降。クライマー道を通り、取り付きへと戻って、今度は「コグレ大サーカス(5.10C)」にチャレンジする。このルートは、一見、序盤が核心部かと思えたが、実は中間部のスラブに右足で立ちこんで、左上の小さなフレークを取るのが最大の難所。イヤハヤ大変だった。
二日目は、前夜からの雨の影響が最も少ないと予想された親指岩の「小川山レイバック(5.9)」へ。
クラックの中はじっとりと濡れていたが、新保講師はそんなことにお構いなくさっさとリード。トップロープがセットされたところで、私も登ろうとするが、クラックが苦手なのか、それとも濡れて滑るせいか、全然カラダが上へ行かない。レイバックでもジャミングでもどうにもならず、最後はステミングで少しずつ這い上がっていく。1回目はおそらく30〜40分もかかったのではないだろうか・・・ほとんど半泣き状態でどうにか終了点へ辿り着いた。
しかし、その後一旦休み、他のパーティーの登りを見てからの再登は、我ながらあっけないほどスムーズに登れてしまう。多分、最初は濡れていたせいだったんだなと一人納得。そして、3回目はキャメロット(カムデバイス)をセットしながら、4回目は実際にリード、といっても万一を考えてトップロープの補助付きでのトライだ。
カムを使う際のポイントとしては、
@あらかじめ、使う順番通りギアラックにセット。
Aカムのセット後、クリップまでを素早くする。
ということだと思う。私は、コワイ個所では、思わずセットしたカムのスリング部分をつかんだまま、ロープをクリップしたが、これは、スポーツクライミングのルールからすればちゃんと登ったことにはならないので、その点は次回以降の課題となった。
この日は、結局、同一ルートを4回登ったが、登れば登るほど安定して登れるようになるということを実感した1日でもあった。