講習山行の記録

10/18(土)
岳嶺岩  レスキューとA1

◆メンバー 新保司(講師)、横川秀樹
◆記録 横川秀樹


 この日は、越沢バットレスのマルチピッチクライミングの予定だったが、早朝の雨で、岳嶺岩での「レスキュー&A1(アブミ)」に変更となった。
 まず最初は、基本の確認ということで、支点の構築の復習とその発展型を学ぶ。私が初めてやった方法としては、一本のスリングの真ん中付近でインクノットを作り、そこに安全環付きカラビナをかけるというやり方の固定分散。これだと、長さの調整がやり易いという利点がある。
 また、メインザイルでラビットノットを作り、支点を構築するというやり方も教わった。
 レスキューでは、吊り上げシステムを学ぶ。今回やったのは2分の1、3分の1、7分の1の三通り。いずれもマッシャー結び用に芯抜き8mmスリングを使った。6mmでは強度的に不可ということだ。最初は、6mmでもよいのではないかと思ったが、よく考えてみると、吊り上げにおいてはマッシャーがシステムの肝となっている。だから充分な強度が求められるわけだ。

 A1では、これまで本科で学んできたことと大きな違いはないが、新保講師のアブミ講習では、フィフィを効率的に使い、だいたい次のような手順でやることを教えられた。

 (1)アブミをリングボルトに掛ける。このときアブミを持つ手は必ずリストループに通していること。
 (2)4段目(最下段)、3段目と登る。
 (3)フィフィを、掛けられるところに掛ける。(リストループなどに掛けることになる)
 (4)下のアブミを回収。このとき頭は下向きにし、リストループに手を通し回収。
 (5)回収後、アブミの2段目に登る。
 (6)フィフィをさらに上に掛け直す。(リングかカラビナに掛けることになる)

 以下、繰り返しだが、フィフィを2度掛け直すことで、ほとんど腕力の消耗をせず、リングボルトにもなるべく下向きの力をかけることで、抜ける方向への力を極力抑えようとしている。
 上記のように文字で書くと、まわりくどく感じられるが、実際に慣れるとかなりスムーズに出来るのではないかと思う。
 越沢バットレスが中止になったのはとても残念だったが、11月の救助訓練講習を前によい予行演習となったように思う。