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岩小舎 9 |
GWの山 |
平成12年4月29日〜5月5日 |
幡鎌亮一 |
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幡鎌です。
4/29〜5/1 尾瀬・景鶴山 (岩崎&遠足山行初参加ついでに尾瀬にも初入山)
5/3〜5/5 槍ヶ岳 (研究生が聞いてアキレるダラダラ行程の自主山行)
いずれの山行も全日晴天という幸運に恵まれました。ほとんど奇跡的。ただし、景鶴では履き慣れたはずのチベッタが靴ズレを起こし、これに股関節の痛みが加わって右足ボロボロのビッコ引き状態。かなりツラかったです。でも、ショートスキーを履いていたおかげでだましながら歩き通せました。なにしろ、スキーで歩くときは足を引きずるのが当たり前ですから。また、幸いにも滑降には支障なかったため、滑りを楽しむこともできました。景鶴は山頂付近だけが切り立った岩稜になっており、大きな雪庇が発達していて登頂には神経を使いました。雪庇に乗らないようにして裏の岩場をよじ登ります。足の故障で使いものにならない幡鎌を尻目に、平井さんと井上さんがザイルセットに大活躍しました。
景鶴も含めて雪の尾瀬はスキー向きです。特に、至仏の大斜面はほとんどヨダレもの。今度は登山学校でも行きましょうよ。初心者を含むスキーツアーの場合、今回の遠足山行で使った東電小屋前から景鶴への尾根はおすすめです。割合広くて傾斜はゆるやか、長さが結構あるのでお楽しみが長続きします。鳩待までの除雪が間に合わず、戸倉から歩きになったので山も宿も人が少なく、GWにしては静かさも際立っていたと思います。
さて、5/1に尾瀬から帰ると、翌日にはもう槍へ向かって出発です。今回もショートスキーを持っていきました。上高地には岩崎隊、廣瀬隊、青木隊、幡鎌隊が集結します。タクシーで上高地に着いたら廣瀬隊、青木隊と遭遇。岩崎隊は出発したばかりとの事。それにしても雪の多さにガクゼン。稜線はまっ白けでほとんど冬山状態です。
槍沢の登りで無謀登山者を見かけました。ジーパンに薄手のヤッケ、布製の軽登山靴に4本爪アイゼン、妙に丈の短いロングスパッツに軍手、ストックだけでピッケルなし。大槍と小屋の間の吹きさらしの場所でずいぶん長いこと座っていました。なにを考えているのかよくわからん。
肩に登り着くと岩崎隊はちょうど下り始めるところでした。そう言えば、真っ赤な雨具に書かれた岩崎さんのサインを誇らしげに示して、なんとも言えないニコニコ顔で突っ立っていたおじさんがいましたよ。あのニコニコ顔はちょっと忘れられない。夢でうなされそう。大槍の登頂は絶対的人数が多過ぎて渋滞の連続でしたが、雪が適度に付いて足場としては一番いい状態だったと思います。
槍沢の下りでいよいよショートスキーを履いて滑り始めましたが、朝一で雪面が凍結していてエッジが効かず、滑りになりません。目の前が真っ暗になりましたが、危険な状態なのでやむを得ずスキーを脱ぎました。失望感に打ち沈みながらしばらくツボ足で下っていましたが、標高が下がってくると雪が緩くなっていることに気付きました。再びスキーを履いてみると、まさに絶好の状態でした。踏み跡のデコボコはまだ硬いので乗るとバランスを崩されますが、新雪面は実に快適に滑れました。ウレシー(^_^)槍沢ロッジ前まで滑り降りて後ろを振り返ると槍の穂先が見えました。ここは雪がない時期にはわざわざ降りるような場所ではないので、ちょっと得した気分でした。
上高地まではほとんどグータラと言っていい歩き方でした。河童橋周辺はウンザリするような人出です。時間は午後3:30。はよ帰ろ。GWの上高地は脱出するだけでひと苦労。バスは長蛇の列です。なにしろ切符買うのに行列、そして乗るのにまた行列だもんね。ひどいときは河童橋まで行列が延びるそうです。人数が揃っているならタクシーに限ります。釜トンネルの信号待ちで少々途切れることもありますが、気にするほどのことはありません。時間が遅くなると島々の先の市街地から公園線入り口の信号まで、びっしりつながって動かなくなるというからそら恐ろしい。沢渡でクルマを回収してとっとと山道を抜け出しましたが、そうなると適当な温泉がないんですよね。結局、高速に乗って諏訪湖のパーキング温泉にしました。結構よかったですよ。諏訪湖の眺めはなかなかのものだし、八ヶ岳は全体が見渡せます。蓼科も先っぽを覗かせていました。
全体に天気に恵まれていい山行でした。皆さんはいかがでしたか。
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