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岩小舎 9 |
八ヶ岳・西岳〜編笠山報告 |
平成11年3月20日(土)〜21日(日) |
矢田 実 |
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■日程:平成11年3月20日(土)〜21日(日) 前夜発一泊二日
■目的地:八ヶ岳連峰 西岳(2398m)編笠山(2524m)
■目的:ルートファインディング、ラッセル訓練
■行程
3/20:茅野駅→舟山十字路→旭小屋→堰堤下→西尾根→西岳→青年小屋
テント泊まり
3/21:青年小屋→編笠山→観音平→小淵沢駅
■パーティー
CL矢田 実 宮崎 章人
3月19日(金)荒井さんが残念ながら、急遽不参加となった為、共同装備の食料とテント入れ替え、アルプス号で茅野に向かう。宮崎さんとは現地合流予定。天気はあいにくの雨、期待は出来ない。
3月20日(土)茅野駅よりタクシーで舟山十字路へ入り、出発(7:30)する。小雨がぱらつき気温も高く雪もほとんどない。雪が少ないようなので二人ともワカンを持ってきていなかった。これが大きな過ちとはその時、二人とも知る由も無かった。
旭小屋より立場川沿いに西尾根の取り付の堤防を目指す。雪はかなり腐った状態で進みにくく、ルートがはっきりしない。数回の徒渉を繰り返し西尾根に取り付く。赤布を頼りに雑木林の急斜面をの慎重に登る。この頃より雨が雪に変わり温度が急激に下がり始めた。凍った斜面に苦しめられながら、西尾根の縦走路に到着。休憩後西岳へ向かう。雪が積もり始め、トレースがはっきりしなくなる。所々にある赤布を慎重に追う。頂上に近づくにつれ雪にめり込み、足を取られ始める。12:30西岳の頂上に到着し青年小屋を目指す。ここからが、ラッセル地獄の始まりだった。一歩進むたびに足を取られバランスを崩し、とにかく進まない。立ち上がろうとする手までめり込む始末。おまけに新雪で足元の腐った雪の状況が解らない。二人とも股までの雪の中でバタバタともがく、なんだか情けなくなってきた。ここにきて、ワカンを持ってこなかった事を大きく後悔した。後から追いついてきた中高年パーティーと交代で進む。通常45分のコースを4時間かかってもまだ着かない。途中に平坦な場所を見つけテントを張る(4:30)事とする。夜行列車のせいもあり、とにかく二人ともバテていた。冬季小屋利用の別パーティは青年小屋までさらに、一時間かかったと聞きテントの有り難さを実感した。その夜は風と雪もおさまりぐっすりと休めた。
3月21日(日)当初は権現岳往復を考えていたが、雪の状態が悪く、天候の崩れが早かったので、編笠山へ向かう(7:00)。多少のラッセルがあったものの、問題なく進み頂上へ到着。残念ながら展望はなかった。やはり天候が崩れてきたので、観音平への下山を急ぐ。ルートは赤布があり明瞭だ。途中数人の登山者と出会い無事観音平へ到着。遊歩道を快適に下り(途中鹿に遭遇)八ヶ岳有料道路観音平入り口へ下山となった。
今回、権現岳には登れなかっものの、目的であるルートファインディングとラッセル訓練は十分に出来たと思う。それにしても、ワカンを装備からはずしたのは大失敗だった。状況判断の甘さを痛感した。
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