2001年2月26日更新

濃度とコントラストを変えてみよう



デジカメで撮った写真などがすべて適正の濃度、コントラストになっているわけではありません。HPやアルバムサイトの写真が、濃かったり薄かったりすると見にくい物です。人に見せる写真は必ず適当な濃度、コントラストに調整しましょう。


全体濃度の調整 中間調だけを調整したい

ペイントショッププロを使ってみよう

HOME

《全体濃度の調整》

ネガプリント作成の現場でも、プリントの濃度を適性にすることは重要な作業です。フォトレタッチソフトでは銀塩のネガプリントでは出来なかった、コントラストの調整も出来ます。銀塩プリントではテスト焼付けをしてその結果を見るのに10分程度かかりますが、フォトレタッチソフトではその場で確認できます。「とにかくいじってみよう」という気軽な気持ちで取り組んでください。
写真、明るさ/コントラスト補正前 写真、明るさ/コントラスト補正後
調整前 調整後
撮るときには明るく見えていた電飾広告ですが、撮ってみるとこんなに暗くなっていました。この写真の濃度と、コントラストを変えてゆく課程を説明してゆきます。
まず修正したい画像を開き、コピーしてから貼り付け新しいイメージを作ります。
写真、明るさ/コントラスト補正前 こんな状態です。
メニューバーから「カラー」「調整」「明るさ/コントラスト」を選択します。
このWindowでまず明るさを調整します。正の数字を入れれば明るく、負の数字を入れると暗くなります。
窓には画面の一部が表示されているのでこちらを参考にします。全体のイメージを確認したときは、「プレビュー」ボタンをクリックします。
「オートプレビュー」にチェックを入れると、数字を変更するたびに全体画像のプレビューを見ることが出来ますが、私はうっとうしいのではずしてあります。
色調が決まったら、「OK」をクリックして、調整結果を写真に反映させます。
写真、明るさ補正後、コントラスト補正前 濃度はだいぶよくなりましたが、なんとなく眠い写真になってしまいました。また先ほどのWindowをだして、今度はコントラストを調整してみましょう。
コントラストも数字を大きくするとコントラストが強くなります。普通の写真で50もコントラストをかけることはないのですが、今回は写真が写真だけに強めにかけてみました。これも「プレビュー」で全体を確認して、「OK」で調整結果を写真に反映させます。
写真、明るさ/コントラスト、補正後 はじめの写真と比べると、だいぶ見やすくなりました。今回は明るさとコントラストを2回に分けて調整しましたが、実際はいっぺんにやった方がわかりやすいです。

《中間調だけを調整したい》

前の例では全体の色とコントラストを調整しましたが、「ハイライトはそのまま残して、被写体を明るくしたい」とかその逆もあります。プリントでいう、覆い焼、焼きこみをしたい場面になります。このようなケースでは「ガンマ補正」というツールを使います。
写真、ガンマ補正、補正前 写真、ガンマ補正、明るさとコントラストで補正 写真、ガンマ補正、補正後
調整前 明るさ/コントラストで補正 ガンマ補正
調整前の写真は明らかに失敗写真です。一眼レフを使うなら三脚を立て、人物にはストロボで光を当て、スローシャッターで背景も生かすという撮影をしなくてはなりません。銀塩なら「絵にならない」とプリントしないこんな写真でも、フォトレタッチソフトならある程度救済してくれます。
上で紹介している「明るさ/コントラスト」の調整でもある程度救済できますが、ハイライトが飛び気味で、全面結氷した諏訪湖のイメージが伝わりません。このようにハイライトをあまり飛ばしたくない場合は、「明るさ/コントラスト」に「ガンマ補正」を併用します。ガンマ補正をしたほうは、人物の明るさと、諏訪湖の雰囲気両方を生かしています。
それではガンマ補正の方法を説明してゆきましょう。
まず修正したい画像を開き、コピーしてから貼り付け新しいイメージを作ります。
写真、ガンマ補正、補正前 全体的に暗い写真ですが、人物を適正な明るさにすると、後ろの全面結氷した諏訪湖の雰囲気が伝わらなくなりそうです。
メニューバーから「カラー」「調整」「ガンマ補正」の順に選択をします。
ガンマ補正のWindowの「リンク」にチェックを入れてください。赤枠へ数字を入れ、ガンマの補正値を決定します。
リンクにチェックが入っていればRGBすべての数字が同じように動き全体濃度のガンマが調整できます。リンクにチェックが入っていないとRGB個別にガンマを設定することが出来、色調のガンマ補正になります。
ガンマの数値は1が基準となります。それよりも大きな数字を入れると中間調が明るくなり、小さな数字を入れると中間調が暗くなります。
「プレビュー」で全体を確認し「OK」でガンマ補正を写真に適用します。
写真、ガンマ補正後、コントラスト補正前 暗くなっていた人物がずいぶん救済されました。しかしちょっとねむい写真になっているので「明るさ/コントラスト」の調整を行います。
上で紹介した方法で「明るさ/コントラスト」のWindowをだし、コントラストの調整をします。コントラストの調整でちょっと人物が濃くなるので、明るさも調整しておきます。
写真、ガンマ補正、補正後 結果はこうなりました。はじめの写真と比べれば、かなり見られる写真になりました。
ボタン、ホームに戻る ボタン、ペイントショッププロを使って見ように戻る ボタン、ページトップに戻る