第八回 ban, deserve, though, debt


1. ban

意味:
(1) to forbid, esp. by law, by organization, and/or by company
(2) an order banning something

「禁止」の意味の単語だが、日本人にはどちらかというと"prohibit"の方がメジャーであろう。しかし、prohibitはprohibitedと過去分詞として使うことが多い。ということは、もうお分かりかもしれない。prohibit(ed)は文語なんですね。口語がbanということになる。また、よく使われるのはbannedの形であるらしい。これは過去分詞ではなくて、過去形。

特に強調すべきは、「禁止」が何らかの上層部によって決まっているということに当てはまると言うこと。口語ですが、法的措置がからむ単語です。例文を見たほうがいいでしょうか。

1. I was banned from driving because of the accident.
2. Drinking alcohol was banned in 1930's in the U.S.

両方ともアルコールが絡んでいます。1の方は免許取り消し中って感じでしょうか。2.の方はアンタッチャブルを彷彿とさせる、1930年代の禁酒法施行下の米国の状況ですね。どちらも法律によって定められた禁止事項ですから、banの用例としては正しいでしょう。因みにアメリカですが、Americaっつーのはアメリカ人やカナダ人は言わないらしい。いや何となく分かるよ、United Statesとか言うんだろ、って感じだが、もっとポピュラーな言い方があるらしい。"States"。以上である。これが普通なんだって。

2. deserve

意味:
(1) to have earned by one's actions or character
(2) be worthy of

完全なる中級者以上向けの単語です。「〜に値する」。何となくカタイ感じ。なんだか「あいつが賞を取るに値する人間だ」みたいに、かなりpositiveな意味合いが強そうだ。しかし、「あいつは死に値する」という、ダークな意味でも使えるそうだ。使い方はdeserve to。さらに、過去形。というわけで、いきなり例文。

1. She deserved to be awarded the 1st prize.
2. He deserved to die because he had killed three people.

1.が良い意味、2.がダークな意味。「良い」と「ダーク」が対をなす単語かは議論の余地があるものの(全然対じゃねえっての)、これほどの使い分けが出来る単語である。まるでtake advantage ofのようだ。「うまく利用する」というのと「つけこむ」という、「良い」と「ダーク」(だからダークって何だよ)な意味を持っているということである。人格のようである。尚、be awardedはカタイ。get the 1st prizeがcasualな表現だ。

また、感覚からしてもdeserveはかなり強い意味を持った単語である。このように強い意味を持った単語と言うのは、否定されると弱い否定になる。強い否定にはならない。中学校だか高校で習ったような理屈だが、deserveにしても、否定形になると弱い否定になる。というわけで、negativeなこと(あいつには無理なんじゃないの?とか)を表現するときには、否定文で表現しましょう。

He didn't deserve to be the president of that company.

駄目ってわけじゃないんだろうけど、やはりtop managementとしてはイマイチな人材だったと言う感じ。「全然値しねー!!!」という意味にはならない。

3. though

意味:
used to introduce a statement that makes the other main statement seem supprizing or unlikely

この英語のコーナー最大の単語と言っていいだろう。though。果たして、正しい使い方を知っている人は、日本の学校教育を受けている人の中でどれほどいるのだろうか。まず、誰でも習ったであろう、中学時代のthoughの使い方。

Though it was cold, we enjoyed fishing.(寒かったにも関わらず、我々は釣りを楽しんだ)

こんな言い方はぜ〜んぜんしないんだって。

本当にそうらしい。で、thoughの正しい、というより現代人が使っているのは、次の使い方だそうだ。てゆーか、会話に関してはこれ以外にありえないとまで言っていた(ほんとかよ)。

It stopped raining, but the wind is still blowing.
||
It stopped raining, the wing is still blowing though.

最後に"though"と来るんスよ。イントネーションは、語尾下がり口調で、ってのも非常に重要。この使い方、native speakerは無茶苦茶使うらしい。そう言えば、会社で凄え英語の上手い人が、これを使っていた。普通我々は"but"で済ませてしまうだけに、この使い方はあまりポピュラーではないが、butだけではやや幼稚なので、この使い方は知っておくといいでしょう。まあ上にもあげましたが、一応駄目押しってことで例文。

Asian countries have recovered from the economic crisis, Japan is still in recession though.

4. debt (発音注意)

意味:
(1) a sum of money that you owe
(2) the state of owing money

借金っスね。あと、借りている状態。さすがにこれはどうってことないだろう。何でこの単語持ってきたのかは意味不明だが、発音に注意しろってことらしい。

「でぶと」

などと発音しないようにとのこと。bが発音の際は落ちる。「」と言う感じか。subtleとかと同じだ。てゆーか、これに関しては全くメモ書きがノートになされていないな。仕方ないから例文。

1. We owe you a debt of gratitude for your help.
2. I'm heavyly in debt at the moment, but hope to be out of debt when I get paid.

両方ともロングマンの例文でありますが、1.は「借金」で可算名詞、2.は「借りている状態」で不可算名詞なんですね。余談ですが、会社で英語で書類を作っている最中、いつも可算か不可算かが気になる。一々調べるんだがね、見分けるいい方法ないかしら。

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