第六回 artificial, controversial, real, fake


1. artificial

意味:
(1) made by humans, always as a copy of something natural
(2) happening as a result of human action, not through a natural process

「人工の」などと言う意味でお馴染みの単語。しかし、「人工のもの」すべてに当てはまると思ったら大間違い。(1)で書いた通り、常に「天然の何かを模して作られた人工の物」を指さねばならないらしい。英英には、(1)のalwaysの部分がespeciallyと書かれていたのだが、alwaysに書き直された。従って、artificialが使われるのは、自然界に何らかの形で存在しているものでなければならない。例えば、造花とかね。人工言語→artificial language、人工芝→artificial grass、あと有名な人工知能→artificial intelligence(AI)。ただ、人工心臓とか、人工頭脳は、人工心臓→mechanical heart、人工頭脳→mechanical brainであるそうだ。まあメカニックなものですから、人が作ったと言うより、機能が優先されていると言う感じでしょうか。因みに、普通の「人が作った」というのはman-madeです。

尚、辞書には「(態度が)不自然な、わざとらしい」と言う意味らしき"lacking true feelings; insincere"などと言う意味も載っていた。しかし、これを書くと「こんな意味は全然無ぇ」とか言いながら消された。あるのかもしれんが、native speakerがそういうと言うことは、当たり外れはともかく、殆ど使われない意味なのかもしれない。というわけで、以下の例文を書いたのだが、二番目の文は訂正された。

1. These artificial flowers look genuine.
2. His attitude was artificial→His attitude seemed fake/phony.

英単語には、色々オリジナルな区別方法がありますが、これはnativeにしか分からん感覚でしょうね。

2. controversial

意味:
causing argument or disagreement

名詞形はcontroversy。論争上の、議論の余地のある、論争好きの、など色々な意味があるが、結局「物議をかもすへったくれ」ということで、形容詞として冠することの出来る人は多いだろう。私の友人にもたくさんいるし。

まあ基本的には、賛成派反対派でぱっくり割れるような議論、推進派現状維持派でぱっくり割れるような議論、を対象にしているそうだ。熱烈な支持者がいて、強烈な反対派もいるようなのがcontroversialの真骨頂である。

利用法としては、そのまま名詞を修飾する、形容詞の王道的な使われ方が一般的。具体的にはcontroversial (issue), controversial (problem), controversial (person)と言ったのがよいらしい。例文は以下。

1. She made a controversial speech on air pollution.
2. Governor Ishihara is quite a controversial politician.

2.の例文を書いたとき、米人である先生は"quite"を付け足した。石原都知事は外人連中にはインパクトの強い政治家らしい。外人と言うより、白人にとってだな。

3. real

意味:
not artificial, not imaginary, true

まあ、意味そのまんまと言う感じ。artificialじゃないっつーことから、artificialの反対語と言う印象もある。だが、完全に対をなすのは次のfakeだと言うことである。realについてはreal timeだのreal lifeなどの使い方があるが、あまり説明するまでも無いかな。なんだか、fakeの説明をしたいがために先生が選んできたと言う感じだし。結構口語でよく使われ、日本語で言う「マジ」と言う意味に近いらしい。

1. What was the real reason for your absence?
2. Is your ring real gold?

4. fake

意味:
a copy of a valuable object, to make an exact copy of something

ニセモノ、贋作、似非...消極的な意味満載のfakeである。比較的所有率の高い「香港購入ロレックス」などは、すべてfakeであるだろう。意味では名詞っぽく書かれているが、動詞・名詞・形容詞全てが同型である。動詞は例えば「繕う」などの意味で使われる。辞書にはHe faked the results of the experiment to prove his theory.などと、危なげな例文があったりする。うそぶくなんてのも、fakeとして使えそうである。まあ、例文

動: He faked my signature to get money from my bank
名: We thought it was a genuine antique, but it turned out to be a fake.
形: It was a fake diamond.

因みに、よく問題になるニセ札であるが、これはfake billなどとは言わず、conterfeit moneyと言うそうだ。何らかの機関発行のものはcounterfeitを使うらしく、counterfeit passportなどとも使うらしい。紛らわしいが、注意。

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