第四回 mention, figure out, realize, recognize


1. mention

意味:
(1) to tell about something in a few word, without giving details
(2) to say the name of

よくつかうのは(1)の意味だそうだ。英和で調べると、「〜を話に出す」とか「〜の事を書く」とか言う意味になっているが、これでは意味としては不十分らしい。英英に載っている、without giving detailsのニュアンスが大事だそうだ。つまり、明確な理由や詳細が無く、何となく口に出す、これがmentionの意味だそうだ。したがって、日本語で表現するなら「〜について少し触れる」とかになるのだろうか。「授業中に社会の先生が、補足としてラオスのスパヌヴォン大統領について触れた」とか言う感じだろうか。つまり、参考程度、詳細は避ける、ただ単に言及する、というようなニュアンスが、このmentionに入っていると思われる。それでは例文:

1. I thought he knew the truth, but he didn't mention it.
2. He mentioned a famous restaurant.

例文1.は(1)の意味を使った例文、2.は(2)の意味を使ったものだ。(1)は、彼がそれには触れなかった、と訳すのがベストだろう。彼はそれについては言わなかった、ではニュアンスとしては正解とは言えないだろう。なお既述したように、(1)の方が重要な意味なので、2.の意味はここでは触れない。

また、(1)の使用法に関してはmentioned thatというように、過去時制でしかもthat節で複文を形成する場合が多いらしい。ていうか、先生がそう言っていた。また、目的語には通常あまり重要でないことを入れるらしい。確かに、目的語で言われることは「詳細を言わないで、ただ単に触れる(mention)」レベルのことなので、重要事項が来ないのは当たり前か。型としては、以下のようになる。

(somebody) mentioned that (not so important things).

2. figure out

意味:

(1) to come to understand or discover by thinking
(2) to calculate something

両方の意味を使うが、よく使うのは(1)の方らしい。figure outはただ単に「理解する」ではない。意味にある通り「考えているうちに、だんだん分かってくる」という意味合いである。特に、米人の頭の中では"to solve a problem/mystery"という場合に用いるみたいだ。「今まで全く謎だったことが、ようやく分かってきた」、これが真意であるらしい。したがって、全然見当もつかなかった難題が、四苦八苦しているうちに、ぼんやりだが分かってきた。これがfigure outの真意である。例文は以下:

1. I eventually figured out hou to do it.
2. I figured out final cost.

2.は、(2)の計算するという意味での使い方である。別に数学的な計算処理にも用いるそうだ。ここではこれ以上例を挙げない。

3. realize

意味:
(1) to understand and believe
(2) to make something real

このrealizeと、次に挙げる4. recognizeの違いを正確に理解している日本人は、相当英語が凄い奴らしい。と、先生が言っていた。それ位に、この2つの違いは、non-native speakerにとって判然としないものである。私にしても、realizeは「理解する」、recognizeは「認識する」くらいの、違いと言えるのかよく分からんイメージしかない。そんなこんなで、この2つの単語を会話に織り交ぜるなどは、私には出来ない。以上よりこのrealize、下のrecognizeとセットで意味を追うのがよいらしい。

では、realizeの意味だが、(2)の意味(つまり「実現する」と言う意味)ではあまり使わないらしい。使うのは(1)だ。これは確かに「理解する、分かる」というのがその意味だ。しかし、figure out同様に、ただ単に「理解する、分かる」という意味ではない。どのような時に使うかと言うと「最初は○だと思っていたのだが、実は△であると分かったとき」に使うらしい。つまり、最初に考えた答えが実は間違いで、正解は最初の考えと違うものであると分かったときに、このrealizeは使われるそうである。具体的には「有珠山は噴火しないと思ったけど、噴火寸前の状態であることが分かった」ような場合の「分かった」に、正にrealizeは使われるらしい。

realizeは最初の考えと違う正解に到達するときに使われる単語だから、よく"finally realized"や"suddenly realized"という「副詞を用いた過去時制」で用いられることが多いらしい。現在形ではあまり使わない。何故なら、「分かる」というより「分かった」という場合に使われるからだ。それから、didn't realizeでもよく使われる。これは、「問題の間違いにまだ気付いていない」という意味合いで使われるのだ。realizeは、後に自分の最初の考えが間違いであり、別の正解があるときに使われる。「"realize"でない」ということは、間違いに気付いていない、つまり、そのときにはまだ間違っているよ、という意味を含んでいるのだ。以上を踏まえて、例文:

1. He didn't realize his mistake.
2. She spoke English so well that I never realized she was German.

両者とも、realizeの真意をフルに活用した文となっている。1.は間違っていることに気付いていないという点で、realizeの真意をよく表わしている。2.は、「凄ぇ英語が上手いから、ドイツ人とは思わなかったよ」としている。つまり、彼女のことをドイツ人とは最初は思わなかったのだが、後になって彼女はドイツ人であるとrealizeした、というわけだ。というわけで、realizeは最初に間違っていたんだけど、後で正しい事実が分かったときに使う単語である。それ以外では使わないようにしよう。

4. recognize

意味:
(1) to know again
(2) to accept as being legal or real, or as having value

日本人が真意を理解していない単語の2番目、recognize。まず意味だが、使用回数の90%までが、(1)の意味で使うらしい。てことは、米人は(1)の意味以外ではあまり使わないっつーことなので、(1)の使い方のみ理解していればよいだろう。

先生が言うには"to experience before many times"という事象に対して、recognizeは使われるらしい。例えば、「この喫茶店、なんか来たことあるんだよな。あ、2年前に取引していたA社の人とよく来た喫茶店だ」と分かったとき、recognizeを使うらしい。昔はスリムだった彼女が、太ってしまって誰だか分からん。だが、実は彼女だった。なんてときもrecognizeを使うわけだ。つまり、「思い出す」と言う感じか。

ただ、これだとrealizeとどう違うのかという話になる。「なんだかんだで、最初はこの人が昔の彼女とは分からなかったんだろ、で、あとでこの人が昔の彼女であると分かったんだろ。だったら、realizeでいいじゃん。」てな具合に。だが、realizeとrecognizeの決定的な違いは"to experience before many times"かどうかである。過去に見たことがある、会ったことがある、行ったことがある、という場合は、recognizeを使うのだ。意味のto know againね。最初から正解が分からない、知らないというのに使うrealizeとは、まるで用途が違うことをよく理解しなきゃいかんそうである。

では例文:

1. The town has changed so much you wouldn't recognize it.
2. The doctor immediately recognized the child's sympotom; she had measles.

measlesは「はしか」っすね。何故か大学入試英単語とかに出てくるよな。そんなに頻出なのだろうか。

recognizeは今でも使い方を間違えることがある。

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